Way of Making 刺繍作品ができるまで
Stern Embroidery の刺繍作品がどのように作られているかをご紹介します。
※ 刺繍にはさまざまなメソッドや潮流、文化があります。必ずしもすべての刺繍作品が以下と同じプロセスで作られているわけではありません。以下はあくまで Stern Embroidery の制作過程であることをご了承ください。
1. 図案を描く
まずは図案を描きます。
私はビジュアルよりも言語で物事を捉えるタイプなので、絵を描く前に、作品に込めたい要素を言葉に書き起こします。そのノートから印象的なフレーズを絵に落とし込んで図案を作ります。
聖書や神学書、説教、美術書、哲学書、友人との会話などから着想を得ることが多いです。
オーダーメイドの場合はとくに、お客さまとの対話から着想を得てデザインしています。
2. 図案を布に写す
布用トレーシングペーパーと鉄筆で、図案を布に転写します。薄いところはチャコペンで補います。
図案は鉄筆でなぞった跡が残ってもいいように、原本ではなくコピーを使います。
3. 刺繍糸を選ぶ
全部で何色使うか、どんな色調・トーンにするか、グラデーションをどこまで細かくするかなどを考えながら刺繍糸を選びます。
とはいえ大体の方向性を決めるだけで、最終的な決定は刺繍をしながら行っています。
オーダーメイドの場合は、お客さまに実際の刺繍糸を見ていただきながら決めることもあります。
4. 刺繍する
いよいよ刺繍していきます。
この図案はシンプルかつ小さめだったので、1時間くらいで仕上がりました。作業時間はサイズやデザインなどによって大きく変わります。
5. 仕上げして、完成
最後に、作品としての形を整えます。
水で下絵を落とし、アイロンでしわを取ります。飾り枠にはめて裏側を処理する、綿を詰めてオーナメントの形にする、裏側に接着芯を貼りワッペンにするなどの仕上げ作業をして完成です。
Stern Embroidery の刺繍作品は、すべての工程を丁寧に、じっくり時間をかけてお作りします。繊細でありながらも柔らかな風合いが魅力です。
ぜひ個展や展示販売にお越しいただき、実物をご覧いただけましたら幸いです。