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2030年、バス運転手3.6万人不足で公共交通はどう変わる?

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記事の要約

バス運転手が全国的に深刻な不足に陥っている。業界団体の試算によると、2030年度には約3万6000人の運転手が不足する見込みだ。

不足の主な原因は、運転手の高齢化と後継者不足、2024年の労働時間規制導入による必要人数の増加など。各地で減便や事業廃止が相次いでいる。

対策として、運転手1人で多くの乗客を運べる大型バスの導入や、自動運転技術の活用、行政による支援などが進められている。外国人運転手の活用も検討課題となっている。

運転手の処遇改善も課題だが、トラック業界に先を越されているのが現状だ。業界は総力を挙げてこの深刻な人手不足に対処していかねばならない。



いつの間にこんなに

地方部を中心に、バスの運行本数が減ったり廃止に追い込まれたりしている。都心部でも運転手不足で減便が起きているというニュースを目にする機会が増えたように感じる。

僕はこれまで、バスは都市にとって必需な公共交通機関と考えていました。しかし、運転手不足によって、バスの運行サービス水準が低下すれば、「当たり前」と思っていた生活インフラが揺らぎかねません。

新聞各面で報じられるさまざまな業界で、担い手不足が進行していることを実感します。タクシー、コンビニ、ガソリンスタンドなどなど。閉店が相次いでいます。

ちょうど昨日、びわ100(びわ湖100kmチャリティ歩行大会)の公開練習で、びわ湖畔を35km歩きました。道沿いにあった、コンビニの複数店舗が閉店していました。イベント参加者の我々にとっては、休憩所が減った、というだけですが、近隣にお住まいの方々にとっては、かなり困っておられるのではないかと推察しました。

準備するべきこと

運転手不足への対策として、外国人雇用の拡大も取りざたされているようです。決して外国人労働者の皆さまを差別するわけではないですが、しかし、バスのような公共交通機関を任せる仕事には、かなり高度な安全性への配慮が必要だと思います。ひとたび事故を起こせば多くの人命が危険にさらされるからです。

自動運転技術の活用は有望ですが、完全自動運転にはまだ時間がかかりそうですよね。バス業界はこの間、運転手さんたちの労働条件改善に力を入れるべきだと思います。トラック業界に遅れを取ってはいけないんじゃないかな。

想像する2050年

過疎化が進む地方都市で、バスがなくなる未来が、はたして実現してほしい未来なのでしょうか。高齢者を中心に移動制約者が増え、経済活動も停滞するでしょう。

技術の進歩を期待しつつ、地域住民で知恵を出し合い、移動の足の確保に全力を尽くす。そんな社会を目指すべきなのではないでしょうか。


今日の問い

  1. あなたの地域では、バスの本数が減っていますか? 減便による影響はありますか?

  2. バス運転手の労働環境改善について、地域住民としてどのようなことができるでしょうか?

  3. 交通手段がない高齢者の移動支援について、地域住民どうしで取り組むべきことは何があるでしょうか。


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