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BSC側は運営の実験場? 爆益の果てに待つものは……

このnoteでは、STEPNの色々な話題について「ちょっと深読みなんじゃないの?」と思うくらい考察を重ね、運営の意図に迫っていきたいと思います。

〈今回の要点〉
BSC側STEPNは、運営の実験施設として作られたのでは?
→運営の意図「メインはSolana側であり、BSC側はいつ崩壊してもいい
運営はBSC側の爆益に介入しない可能性が高い
→この爆益はまだしばらく続き、その後一気に崩壊する

BSC側、通称「B国」

STEPNはマルチチェーンに対応しており、「S国」と呼ばれるSolana側のSTEPNと「B国」と呼ばれるBSC側のSTEPNが同時並行で存在しています。これら2つのSTEPNは、使用しているブロックチェーンが異なるため、いわば平行世界のような形で互いに独立した経済圏を持っています。それぞれの国でGSTの価値は異なっており、2022年5月20日現在ではSolana側GSTが380円/GSTなのに対し、BSC側は1310円/GSTとなっています。つまり、BSC側の方がGSTの価値が大きいので、稼げる金額もその分多いわけですね。ただし、その分靴の値段も高いため、参入障壁は大きくなっています。

2つの平行世界

終わらない爆益状態

さて、BSC側は5月頭ごろまではとんでもない相場になっており、超ハイリスク超ハイリターンの魔界と化していました。初期費用が大きい代わりに、回収できてしまえば利益も膨大だったのです。

しかし、運営側によるダイナミックミントコスト導入によって、この魔界状態はいったん沈静しました。靴のミントにかかる費用のうちGST・GMTが占める割合を、そのときのGST・GMT相場によって動的に変更するという調整です。これにより、GSTの相場が高い時には靴のミントにGMTが必要になる=GMTの需要が高まることで相対的にGSTの相場が下がる、ということになり、一時的にBSC側の靴の値段は大幅に下がりました。

ダイナミックミントコストのお知らせ(公式Discordより)

しかし、それからほどなくして再びBSC側の靴の値段は上がり、現在5月20日時点ではミントを繰り返すことで膨大な利益を出すことができる状況となっています。

おそらく、一旦靴の値段が下がったことでBSC側の参入障壁が下がり、新規参入者が靴を買うことで靴の需要が上がり、靴のミントで爆益を産めるのでさらに新規参入者が増え……という無限ループになっているのでしょう。あまりの爆益状態なので、SNSでは
「運営からの調整が来るのでは?」
「こんな状況はすぐに崩壊する」
などいろいろな意見が行き交っています。

運営にとっても”ボーナスタイム”

しかし結論から言うと、運営側による調整は来ないと考えます。つまり、当分の間BSC側はずっと爆益状態のままということです。その理由を考えていきます。

そもそも、BSC側が爆益状態であることで、運営側もたくさんの利益を得ているはずです。靴のミントにも、靴の販売にも、運営側からの税金がかかりますから、それがひっきりなしに行われているBSC側は運営にとってまさに”金のなる木”でしょう。STEPN側の運営リソースにも限界がある中、わざわざ得のない介入はしないのではないでしょうか。

「いやいや、介入しないとインフレが進みすぎて経済が崩壊するぞ!?」
と考える人もいることでしょう。しかし、仮にBSC側が崩壊したとして、STEPNにはSolana側があります。Solana側が安定した状態で残っている限り、運営はBSC側は崩壊してもいいと考えている可能性があります。

"実験場"としてのBSC側

これまでのSTEPNを思い返してみます。マルチチェーンが導入されてBSC側STEPNが誕生してから、BSC側はずっと魔界でした。それに対して、Solana側は相場こそ低いものの常に安定しており、いきなり爆益とか爆損を生む事態にはなっていなかったといえます。

さて、ダイナミックミントコスト制を導入したことについて、運営の口から次のように語られています。

現在、GSTの価値はSolanaチェーンで4ドル、BNBChainで19ドルとなっている。より大きな株式市場や仮想通貨市場の影響が作用している可能性は高いが、(STEPN運営による)造幣措置が(相場の調整に)有効であることも明らかである。
(中略)
一時的な措置に過ぎないが、チームがボラティリティに応じた変化を導入する可能性を示す良い例だ。結局のところ、目標は将来にわたって持続可能であることなのだ。
「Tokenomics at STEPN」より)

つまり運営側は、STEPN内の経済をうまく調整するぞ、というかなり明確な意思を示しています。事実、一時Solana側GSTが急騰した際には、ダイナミックミントコスト制の導入でうまく調整することに成功した、という内容が「Tokenomics at STEPN」にて語られていますね。そういう意味で、これまでトークンのボラティリティが比較的小さく、価格急騰の際もうまく対処することに成功したSolana側というのは、運営にとっては信頼できるSTEPNだといえるのではないでしょうか。

それに対し、生まれてから今までずっと安定したことのないBSC側STEPNは、運営の理想のSTEPNとは程遠いでしょう。ダイナミックミントコスト制の導入後もGSTの価値はあまり下がらず、結局今でも爆益状態のままです。こうなってくると、運営はさらに躍起になって調整を入れてくるでしょうか? いいえ、逆です。むしろ運営は、BSC側については高みの見物を貫き、たまに実験的な調整を入れるなどしつつ、BSC側が崩壊するまで黙って観察し続けると考えます。なぜなら、今後のSTEPNで効果的な経済政策を打ち出していくための実験場として、現在のBSC側STEPNは最適だからです。

①運営の理想像からは程遠いので、別に崩壊してもいい
②経済の変動が激しく、実験的な経済政策をお試しするのに好都合
③爆益状態になっているうちは運営の税収も増える

これらの理由から、BSC側は泳がせておくのが運営にとって最適と言えるのではないでしょうか?

長期的にはSolana側しか勝たん

BSC側に調整が来ないなら、今からでもBSC側で爆益を狙った方が良いのでしょうか? ぼくの考えでは、イエスともノーとも言えません。恐らくどっちもどっちでしょう。

まず、ミント工場で爆益を得られているBSC側の現状を、運営は少なくとも良く思っていないはずです。先日の記事でも書きましたが、運営は
実際に歩いてゲームをプレイしている人
を大事にしたいと考えていますので、ミント工場で歩かず利益を得ている人は長期的には排除されていくと思われます。

それでも、早急な調整が入らない限り、短期的にはBSC側が最強なのは明白でしょう。とはいえ、今後BSC側がどんなに荒れても運営は助けてくれないだろうし、むしろさらにガソリンをまいてくる可能性もあると考えています。長期的な目で見るなら、BSCに定住するという選択肢は考えにくいように思います。

以上、今回の記事ではBSC側の爆益から深読みし、運営の動きを予想してみました。
とはいえ、この記事はあくまで深読み考察。
この考察を信じるか信じないかは、あなた次第です。

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