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犬神の杜 ★★★★☆

犬神の杜 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)

昔、渋谷で衝動買いした小説が大当たりで、ずっとシリーズを追いかけています。
その4冊目?
建築事務所のOLがヒロインで、毎回民俗系の怪異に巻き込まれるシリーズです。
怪談としてはそこまで怖くないですが、大体すっきり終わるので読後感がとてもいい!今回も安心して読めました。
あらすじはこんな。

死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?<公式サイトより>

最初から全部読んでますが、少し物足りなさはあるものの今回はシリーズの中で一番か二番に好きな話です。
ああ、でもどれも好きだなあ。

今回は山のトンネル工事の現場に出向させられたヒロインですが、また仙龍や民俗学教授を巻き込む事件に巻き込まれます。
今度は、犬神。
どうも犬神を祀る村に関わってしまったようで。

文献をたどり、真意にたどり着くという王道小説。

女性が何人も亡くなりますが、最後の事務員さんがかわいそうで。
名前に関しては全然気づかなかったので、「それか!」となりました。この瞬間が本当楽しい。
適度に怖い調査系の怪談なので、謎が解けていくのが本当たまらないですね。
ただラストがいつも大団円なのを知っていると、メインに危機が迫ってもそこまでドキドキしないのはいかんです(笑)

色々好みすぎて、満点にしたいのですが、どうもヒロインの恋愛感情が露骨すぎて苦手で。
匂わせる程度ならいいですが、毎回この描写いらないなあと思ってしまうのです。
大変なのわかっていてヒール履いたりとか、私には可愛い行動とは思えないんですよね。

これがなければ満点なのに。残念!!


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