Växjö - 環境政策編
ちょうど1年前のこと。
私はスウェーデンのVäxjöという街に1ヶ月ほど滞在していた。
首都のストックホルムからは電車でおよそ4時間のところ。
私はこの街の名前すら知らなかった。
恐らく日本人でもこの街を知っている人はわずかなのではないか。
私がそんな街にお邪魔することを決めた理由はシンプルで、私の友達がその街に交換留学していたので、冬休みの間滞在させてもらうことにした。
1ヶ月もいたので色々なことを感じながら生活をしていたものの、
自分の中で書きたいことがまとまらず、1年も文字に起こすことを放棄していた。
冬休みになり時間が少し時間ができたので、この機に覚えていることをざっとまとめようと思った
🌳Greenest City in Europe🌳
Little about Växjö!
Växjöは、スウェーデン南部のSmåland(スモーランド)と呼ばれるエリアの街。
森と湖に囲まれた自然豊かな街である。
人口は7万人ほどで、環境問題に力を入れている。
環境問題に取り組む街はヨーロッパに多いイメージを持っていた。
しかしこの街は2018年にGreenest City (最も緑豊かな都市)として選ばれたようだ。
早速、市が出しているレポート "Sustainable Växjö 2030" を見てみた。
Sustainable Växjö 2030
1970年代のオイルショックを受けて、1991年からこの目標を追い始めたようだ。
すでに1993年レベルから50%の二酸化炭素排出削減を実現しており、
2025年までに二酸化炭素をほぼ排出しない街を目指しているようだ。
ベテランノボ・フランク市長の下で、このような取り組みは始まったようで、彼は1970年代から市議会議員を務めているようだ。
この環境問題に対する取り組みは、市議会における各政党が共通して合意しているようだ。例え他の政策分野において争点を抱えていたとしても、この環境政策に関しては全員が同じ方向を向いているようだ。
これによってフランク市長の発想はうまく政策に反映されているのだろう。
Växjö市の年間一人当たり二酸化炭素排出量は、
欧州最低値に近く、1993年レベルから半減している。
これによる経済へのネガティブな影響はなく、むしろ市内総生産は1993年から2012年までの間におよそ9割増加したようだ。
現時点での結果
1980年にスウェーデンで最初のバイオマス暖房にスイッチすることに成功
湖をレクリエーションのために使えるように整備した
サステイナブルなマインドセットに人々を変えていった
私は冬にこの街を訪れたため、湖の上を歩いてみることができた。
夏には人々はそこで泳いだりして休日を楽しむようだ。
その他面白いと思ったことのメモメモ
残飯はバイオマスの燃料としてリサイクルされている
交通機関を拡張したことによりグリーンハウスガスの排出量が削減された
徒歩やサイクリングのインフラを発達させた(市民に電気自動車や電動自転車の使用を推奨)
2020までに新しい建物の50%は木材ベースのものにする
Sustainable Småland (ビジネスや大学も二酸化炭素削減のための活動に参加し、化石燃料使用を止めることに貢献する)
目標などの詳細は、この "Sustainable Växjö 2030" のレポートに丁寧にまとめてあります。
私が感じたこと
さてVäxjöの取り組みまとめはここまでにして、
私は一体何を1年前に感じたのか、記憶を遡ってみる。
正直、燃料が石油でもバイオマスでもこの街を訪れる人の目には届かない。
それでも建築物に木材が取り入れられている様子は見られた。
そのような建築ブームなのかと思いきや、
このサステナビリティの取り組みを調べていて納得した。
私自身、環境問題にはそんなに詳しくはないため、
強い何かを感じたわけではなかった。
それでもなんだか市民が一体となって
住みやすい街、住みやすい地球を作るために同じマインドセットを持っていることはなんだか素敵だなと思った。
何か色々と頭の中にあった気がしたのに、
1年も経つと何も自分らしい言葉で書けなくなっている自分に少し落胆する。
が、書かないよりは良いと思って、これも納めておこう。