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【大人】身体・心・精神②3枚の絵を描いてみた

宿題として、身体・心・精神について書かれているものを読んだ後、集まってそれぞれの特徴などについて話しながら、各自、自分の中でイメージをかためていきました。人間には心だけじゃなくて精神があるってことはわかったんだけど、心と精神ってどのくらい違うものなんだろう。絵に描いてみたらもうちょっとピンとくるでしょうか?

▼クレヨンで「身体・心・精神」の自分を描いてみる

そんなわけで、「身体・心・精神」それぞれの特徴を、クレヨンで形にしていくことにしました。友人が「本を理解するのに絵を描くといい」とアドバイスをくれて以来、ややこしそうな時は絵を描くことが助けになっています。整理しやすいし、テキストだけよりも強いイメージが残るし、オススメです。

まず描いてみたのは「身体の自分(下図左)」。アタマと胴体と手足がある。細目のジンジャーマンクッキーみたいにテキトーな絵ですが、見たまんま人体の形です。
他の方の写真を撮り忘れてしまったので、一例しか紹介できませんが、どんな感じで描いたのか、ご参考まで。

2枚目に描いたのは「心の自分(下図中)」。私はかなり頭デッカチで、理想と比べて自分の無力にがっかりしたりする。まぁ、あれこれ考えるわりに行動に移すのが苦手、という感じです。だから頭はバクハツしていて足はナヨナヨの「心の自分」になりました。ヘンな自画像。

よく見ると、何か持っているみたいだけど、それが何だかわからないからまだ誰にも渡せない様子。「渡すのはちょっと待って、今じゃない」…みたいな絵(^^)。

自分の持ち物は、まだ差し出す値打ちがないと思ってるんだ。欲しいんじゃなくて受け取って欲しいんだ。自己評価が低いんだ、など、手が動くまま気の向くまま、何も考えずに描きながら観察していると、自分の心のクセが見えてきます。

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そして3枚目。「精神の自分」はコレ(上図右)です。地からの情熱と、天からの冷静が命の形をまとい、天と地をつなぐ光の柱をまわりながら、上へと昇って行ってるように見えます。

これも、あらかじめ何を描こうかと考えて描いたわけではなくて、なんとなく手を動かしているうちにこんな風になりました。クレヨンを動かしながら「ココはこんな感じかなぁ」「まわりにこれ入れたいなぁ」と、イメージが降りて来るままに従って出来た絵です。

描いてる様子を見ていると、みんな気持ち良く集中しています。せっかくなので3枚目の絵は、それぞれ満足するまで仕上げてみました。ああ、写真に撮ってないのが悔やまれます。

▼似ている身体、全然違う精神

1枚目は、大体みんな似たような絵です。2枚目の心も、ある程度共通点がありました。一応人間の形に沿っていたし。でも3枚目の「精神の自分」の絵を見せあうと、世界観も絵のタッチも何もかもまったくバラバラで、絵の内容よりも、まずそのことに驚きました。

実感として理解しているわけではありませんが、肉体→エーテル体※1→アストラル体※2と、身体から外にはみ出す(?)ところが増え、自我は一人ひとりまったく違う種である、なんてことも関係あるのでしょうか。(※興味のある方は、『はじめてのシュタイナー』をお読みください。)

私の精神の絵は、竜のように上を目指していましたが、ある人はポワポワとたくさんのシャボン玉が浮かんでいる幻想的な絵だったし、またある人は自分のお子さんらしき2人を包む光のような大きな存在を描いておられました。どれもこれも、そのまま飾っておきたいような個性豊かな美しい世界観でした。絵って何なんでしょうね? 不思議です。

▼アタマとカラダの共同作業

さて、いよいよシェアタイムです。それぞれの前に3枚の絵を並べて置き、それを見ながら気づいたことをあれこれ話していきました。

「本来、これが3つ重なっているのが自分だけど、普段は左の2枚だけで生きてる気がする」とか、「精神の絵がきれいだから、早目にこの世を卒業したくなってきた。早くあっちに行きたいなー」とか、「せっかく今生きてるから、左もちゃんと大事に使わなきゃね」など、話は尽きません。こういうことをすると、抽象的な話のまま通じ合えるのがおもしろいです。

ややこしい言葉を絵にしてみることは、整理しやすくなるだけでなく、より深く理解することに役立ちます。自分の身体、自分の心、自分の精神はどんなあり方をしているのか。普段はどこをどんな風に使っているのか。絵のイメージから言葉が生まれて自分に戻ってきました。このようなアタマとカラダの共同作業が「自分の事として理解する」という事なのでしょう。

この日、宿題で読んでくることになっていた本は一行も読みませんでした。でも絵を描いてシェアすることで、本に書いてあることは全部フォロー、…それ以上に発展&実感…できたと思います。

あー、楽しかった~!

▼オマケ 日常に応用してみる

「心の自分を描く」というのは、勉強会以外でも使える技です。たとえば、不愉快なことがあった時。「アイツが悪い、オレは悪くない」スパイラルに陥ったら、いったん言葉で考えるのは止める。その上で、その時の自分の心と相手の心をぞれぞれ想像しながら絵に描いてみる。

最初はもちろん、自分の気持ちに素直に描く。次に、自分に寄り添ったと同じくらい相手の気持ちになりきって描く。相手の絵を描いている時は役者になった気分で割り切って(^^)。その時点で、何か見えていなかった事に気付くかもしれません。

2枚の絵を描く作業を通して、自分の感じたことを大事にしてあげることと、相手の気持ちに寄り添うことが、両方バランス良く出来ます。その2枚の絵を並べて見ているうちに、感情だけに支配されていた時には気づかなかった言葉を返してくれることでしょう。

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オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
小さな勉強会や書くことに関する仕事、普段の暮らしなどを通して自分の考えを深め、表現する。その結果、自由で愛のある社会に近づけるといいな。
ブログ毎日更新中。https://blog.goo.ne.jp/oneby1
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