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プログラミングガイド「ビルド設定リファレンス」(P部)

Build settings reference」の私家版和訳です。

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1. PACKAGE_TYPE

統一タイプ識別子。ターゲットが構築するプロダクトのタイプを識別します。プロダクトによっては、単一のバイナリやアーカイブで構成されている場合もあります。また、複数のファイルを一つのディレクトリにグループ化したものもあります。これらのコンテナディレクトリはbundleとして知られています。

2. プロパティリストの出力エンコーディング (PLIST_FILE_OUTPUT_FORMAT)

プロパティリストファイル(.plist)の出力エンコーディングを指定します。出力エンコーディングは「binary」または「XML」です。デフォルトでは、出力エンコーディングは入力から変更されません。

3. PLUGINS_FOLDER_PATH

プロダクトのプラグインが格納されるディレクトリを指定します。

4. プリコンパイル済ヘッダーはビルドディレクトリのファイルを使用する (PRECOMPS_INCLUDE_HEADERS_FROM_BUILT_PRODUCTS_DIR)

この設定により、プリコンパイル済プレフィックスヘッダーファイルをプロジェクト間で共有する際に、より良い制御が可能になります。デフォルトでは、ビルドディレクトリがプロジェクトディレクトリの外にある場合、Xcodeはプレフィックスヘッダーファイルにビルドディレクトリのヘッダーファイルが含まれている可能性があると想定します。情報が必要な時点で他のプロジェクトが共有ビルドディレクトリにビルドされていない可能性があるため、Xcodeはこれを事前に判断できません。

プレフィックスファイルにビルドディレクトリのファイルが含まれていない場合は、これを「NO」に設定すると、プリコンパイル済ヘッダーの共有性が向上します。プレフィックスファイルがプロジェクトディレクトリ内のビルドディレクトリのファイルを使用する場合は、この設定を「YES」にすると、意図しない共有が行なわれてビルドに失敗するのを防ぐことができます。

5. 単一オブジェクトの事前リンクフラグ (PRELINK_FLAGS)

単一オブジェクトの事前リンクを実行する (GENERATE_MASTER_OBJECT_FILE)際に渡す、追加のフラグです。

6. 事前リンクライブラリ (PRELINK_LIBS)

単一オブジェクトの事前リンクを実行する (GENERATE_MASTER_OBJECT_FILE)際に渡す、追加のライブラリです。

7. Initと規約をデッドストリップしない (PRESERVE_DEAD_CODE_INITS_AND_TERMS)

この設定をデッドコード除去 (DEAD_CODE_STRIPPING)(「-dead_strip」)オプションと組み合わせて有効にすると、「-no_dead_strip_inits_and_terms」フラグが「cc(1)」を介して「ld(1)」に渡され、初期化及び終了ルーチンのデッドコード除去を無効にします。このオプションは、前述のデッドコード除去 (DEAD_CODE_STRIPPING)オプションなしでは使用しないでください。

8. プライベートヘッダーのフォルダーパス (PRIVATE_HEADERS_FOLDER_PATH)

ビルド中にプライベートヘッダーをコピーする場所を、ビルドされたプロダクトフォルダからの相対的な位置に指定します。

9. プロダクトバンドルID (PRODUCT_BUNDLE_IDENTIFIER)

バンドルを一意に識別する文字列です。文字列は、英数字(A-Z、a-z、0-9)、ドット(「.」)、ハイフン(「-」)のみを使用したDNSの逆引き形式でなければなりません。この値は、ビルドされたバンドルのInfo.plistのCFBundleIdentifierとして使用されます。

10. PRODUCT_DEFINITION_PLIST

プロダクトアーカイブの追加要件を指定するファイルへのパスです。

11. プロダクトモジュール名 (PRODUCT_MODULE_NAME)

このターゲットのために構築されたソースコードモジュールに使用する名前で、実装ソースファイルにモジュールをインポートするために使用されます。有効な識別子である必要があります。

12. プロダクト名 (PRODUCT_NAME)

これは、ターゲットが生成したプロダクトのベースネームです。

13. プロジェクト名 (PROJECT_NAME)

現在のプロジェクトの名前です。

14. PROJECT_TEMP_DIR

プロジェクトの中間ビルドファイルが置かれるディレクトリを指定します。このディレクトリは、プロジェクトで定義された全てのターゲット間で共有されます。ビルドフェーズRun Scriptは、このビルド設定で指定された場所ではなく、DERIVED_FILE_DIRで指定されたディレクトリに中間ビルドファイルを生成する必要があります。

15. プロビジョニング・プロファイル (PROVISIONING_PROFILE_SPECIFIER)

プロファイル名(またはUUUID)を含む必要があります。プロファイルが欠落しているか無効な場合は、ビルドエラーの原因となります。プロビジョニング・プロファイルを完全に指定するには、開発チーム (DEVELOPMENT_TEAM)と一緒に使用してください。

16. パブリックヘッダー・フォルダーパス (PUBLIC_HEADERS_FOLDER_PATH)

ビルドされたプロダクトフォルダからの相対的な、ビルド中にパブリックヘッダーをコピーする場所です。

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