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エクスプローラーの論点(イクサラン:失われし洞窟)

寒くなってきましたね皆様ご機嫌いかがですかオーヴァンですよろしくお願いします!

新セット、イクサラン:失われし洞窟(LCI)がリリースされましたね!
私は新しいデッキ案に頭を悩ませながらこのnoteを書いています。週末はスタンダードの大会も控えていますがバグの影響で延期されましたが、エクスプローラーも新カードの影響で面白くなりそうです。
前半で既存デッキを強化する新パーツを、後半で今後台頭が予想される新しいアーキタイプをチェックしていきます。早速見ていきましょう!

前回記事はこちらです。併せてよろしくお願いします!


繰り返すが洞窟ではない

洞窟の影響

やはりトップバッターはこのカード、プレビュー当初より部族デッキの多さ故パイオニアへの影響が囁かれていた魂の洞窟だ。すべての部族デッキに入るカードであり、エクスプローラーにおける主要なデッキは以下の通り。

人間

白単が最も多いが多色にも強いカードがある。黒ならばクードロ将軍と娘ジリーナなどを採用し、横並べや墓地対策を強化するとともに除去やハンデスのプランも取れる。青ならば反射魔道士ラヴィニアなどでアンフェアなデッキとも戦える。3色ならサリアとギトラグの怪物、5色にしてジョダーを採用するのも面白そうだ。

旧イクサランにも帆凧に乗ったやつがおったな

12月実装予定のタルキールでカマキリの乗り手アナフェンザなど強力な人間が加わるので、進化を遂げる人間デッキには注目しておきたい。

スピリット

こちらも部族デッキではあるが、クリーチャーの枚数が他の部族デッキと比べて少ないことから相対的に洞窟の恩恵が少なく、また自身も打ち消しを使うデッキなので逆に洞窟に苦しめられる環境、という見方もできる。

「アブエロ」はスペイン語で「おじいさん」という意味らしい

護法2が偉い年寄りが新たに追加。瞬速抜きの3マナで、同じく3マナかかるブリンク能力もそれ程活かせなさそう。こいつが流行ってエロ爺とか呼ばれなくてよかったような…

天使

「打ち消されない」という洞窟の恩恵が最も大きいのがセレズニア天使だろう。タッチでエラントとジアーダリーサといった選択肢も広がるだろう。

輝かしいのは持っている剣のほうだ

再録で入手するチャンスが広がったのは地味に嬉しい(私は持ってなかった)でもイラストは前の方が好みだ。

ラクドス系の除去

「I'll be back」

パイオニアにあってエクスプローラーに無かった除去札、戦慄掘りが強化されてアリーナに登場!
除去のついでに緑単のマナクリや魔女のかまどが壊せる(かもしれない)のは嬉しいオマケなので欲張って狙いたい。その条件である落魄はヴェリアナのプラス能力や寓話の二章、税血の血トークンでパーマネントカード捨てることで誘発できる。トークンはカードカウントされない為、寓話一章の宝物や三章のコピー、血トークンをサクるだけでは誘発しないので注意しよう。
かまどを有するサクリファイスなら更に落魄し易くて使いこなせそう。

なら世界中が使うっしょ!?

緑単のカーンボード

くちびるに歌を持て。心に太陽を持て。

収穫祭などのビッグスペルが打ち消されないのは緑単にとって嬉しい話で、ラノエルから騎兵までムラがあるものの毎ターン発見5が誘発して弱いわけがない。しかしこれが出るのはカーンが-2→6マナ確保した局面で、それなら一気に決められる他のカードがあるのではないか?

新たなアーキタイプの論点

ここからはLCI実装後のデッキについて見ていこう。

オルゾフラリー

2022年末、岩SHOWさん主催のエクスプローラー大会で使用した拙作

かつてはアリストクラッツとも呼ばれた墓地利用オールインコンボデッキ。アリーナで使っている人をほぼ見かけないので、本題の前にラリーというデッキについておさらいしよう。

運命再編、2015年生まれのカード

キーカード「先祖の結集」の特徴は以下の3点。
①インスタント
よく似たカード「戦列への復帰」含めて多くのリアニ呪文がソーサリーなのに対して、このカードはインスタントキャスト可能。相手のアタックに対して複数のブロッカーを用意するのが本来このカードが意図するところだっただろう。しかしラリーデッキでは墓地からパーツを一気に掻き集めるキーカードとして使われる。
②X以下のクリーチャーすべて場に出す
重いクリーチャーは引き上げるのが大変だが、軽いクリーチャーは容易に並べることができる。当時のスタンダードでは包囲サイを吊り上げるためにX=4(6マナ)でキャストされたようだが、エクスプローラーの速度感としてはX=2(4マナ)で撃ちたい。
③次のアップキープ追放する
最終カウンターのように「死んだら追放」ではない。つまりアップキープに追放される前に死んでしまえば追放されず、2枚目の先祖の結集で再集結できる。ここでズーラポートの殺し屋や残酷な祝賀者がいればドレインが発生し、相手のライフを吸い尽くして勝利できる。

では、どうやって死なせるか?コンバットに巻き込む方法では相手に依存するため、生贄に捧げる能力を有したクリーチャー「サクリ台」を使う。これまでは忘れられた神々の僧侶や悲哀の徘徊者を使っていたが、即効性やマナコストに欠けていた。

噛まずに名前を言えるようになったぞ!

そこで満を持して待望のサクリ台が登場!本体2マナ、追加コストなし!ターン内使用制限なし!!さらにアンコモン!!!
生贄時の効果は控えめなものの、ラリーで結集したクリーチャーを墓地に送り込めるだけで十分仕事できる。

噛まずに名前を言えるようになったぞPart2!

更にライフゲインをトリガーに探検を行える即戦力も同時加入。ドレインの都度ライブラリトップの土地を手札にその他を墓地に移し、2枚目のラリーを手繰り寄せる役割を担える。これだけお膳立て頂けたなら、BO1で奇襲性の高いデッキが組めるはず!

LCI実装後の拙作リスト

...が、そこまで強くなかった。
4ターン目にラリーを撃ってもドレイン量が足りずに決め切れず、アマリアの探検がスタートしても次のラリーにチェイン出来ないことが判明。

ズーラポートの殺し屋と祝賀者を4枚ずつ取ってもこの有様なら、いっそ色が増えても際限なくアマリアの探検が誘発できるような構築の方がまだ現実味がある。そしてそのカードに心当たりがあった。―――奴だ。

アリーナ初心者時代の宿敵

無限探検コンボ(アマリアウォーカー)

コンボ自体はリリース前から判明していたアマリア+野茂み歩きの組み合わせ。これがパイオニアプレリミナリで4-0したという報告が上がり、詳しく見てみると集合した中隊で2枚を揃えるデッキの模様。
丁度アブザンカラー、前項のラリーで失敗していた私は(集合した中隊を持っていないこともあり)ラリーで墓地から吊り上げる構築を検討。
これが11/16、リリース翌日の話だ。同日、SB36氏が主宰する迫真MTG部Weekday NightMagicという新環境最速のヒストリック大会が催される。

突貫で作ってみたこのデッキで、思いがけず優勝してしまった。
ヒストリック屈指の攻撃力を誇る青赤ウィザードにはライフを圏外に持っていくことができ、緑単信心はカーン経由のトーモッドの墓所以外に干渉してこないので安心してラリーを通すことができた。
余談だが開始30分前、練習のためラダーに持ち込んだらエンチャントと遭遇、厳粛を貼られて探検ループから抜け出せなくなり大会に遅刻しかかった。

改善点としては
①サブプランで用意していたヴィト(3マナ)よりも魂浸しダイナ(2マナ)のほうが望ましい。召喚の調べで呼び込むコストが下がると共にルールスを相棒に指定できるようになる。
②墓地に落ちたラリーを回収できる土地(つまり探検で手札に来る回収手段)として神秘の聖域を取っているが、何度も使う呪文ではないため不要。青マナは探検し過ぎてライブラリアウトした時用にジェイスが入っていた名残でもあるが、まずライブラリアウトすることは無い。(しかしエクプロではタッサの信託者がリーガルなので、ライブラリアウトさせて吊り上げる手法も現在検討中)
③ラリー型なら1マナ探検(陥没穴の偵察)よりも縫い師への供給者の方が強いと感じた。そして残忍な剥ぎ取りは何もしなかったので不要。ライブラリアウト保険で入れてたガイアの祝福も不要。(しかし大会決勝で青黒LOとマッチ)

上記のリストでエクスプローラー使用不可能のカードはチーム結成(とレイライン用サイドの天啓の光)のみで、代わりのサーチ手段としては神生化や中隊よりも召喚の調べが確実で良さそう。そして最新のリストでは獣相のシャーマンが採用されているので、こちらも試しておきたい。
さらには墓地から吊り上げる手段として救出専門家も使われており、ラリー自体がサブプランになる可能性が高い。というかラリーを使っているのが私しかいない。

ここまでLCIリリースから僅か2日の出来事である。早くも環境が動き始めたが、驚くべきことにLCI後に出現したアンフェアデッキはこれだけではなかったのだ。―――奴だ。

クイントリウスのカンドが3000倍とか呼ばれているらしい

クイントリウス増産コンボ

ゾウさん増産やらエレファントマシマシやら呼ばれている、発見を利用したコンボデッキ。クイントリウスの-3能力「発見4」で追放したカードを唱える場合は常在型能力が誘発し、2点ドレイン出来る。これは理解できるが、

発見で捲れた4マナの「灯の分身」や「イルーナの神話」「賢いなりすまし」でクイントリウスをコピーするともう一度発見4が行え、さらに灯の分身は伝説でないコピーのためクイントリウスを複数枚並べることでドレイン量を増やすことができる。この天才的発想には脱帽せざるを得ないが、それをデッキに落とし込んでしかも勝ってるもんだから注目が集まり一気に研究が加速。

の後、異界の進化を採用したアプローチが開拓される。クイントリウスよりも1マナ軽い地質鑑定士からスタートし、異界の進化で地質鑑定士を生贄に4→6マナの嘶くカルノサウルスをサーチ、クローンが捲れたらカルノサウルスをコピーし最後はドゥームスカールのタイタンで速やかに殴り倒す手法が判明し、

終いにはクイントリウスが抜けてしまうところまで来てしまった。
ここまで僅か1日、早すぎて目が離せない!

あとがき

いかがでしたでしょうか?プレビュー時期にはここまで環境が大きく動くとは全く予想していませんでした。日を追うごとに書きたいことがどんどん増えて、手に負えなくなるところでしたが環境の初動を整理できたように思います。話題のデッキを使う側の人も倒す側の人も一緒に新環境を楽しめたら幸いです。

スタンダードの論点も書いてますので、こちらも併せてよろしくお願いします!
次回は来月のタルキール…になるはずです!それではまたお会いしましょう!

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出典

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