Stationery Diary Page10/水引とのし袋
「華やかな水引とのし袋」
みなさん、改めまして
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて、おめでたいムードが続く1月ということで、今回のテーマは「水引とのし袋」です。
成人のお祝いや、入学、進学、あとご結婚など、これから春に向けてお祝いごとを控えていたり、内祝いをご用意されるという方も多いのではないでしょうか。
水引やのし袋はそういったシーンで欠かせないアイテムです。そんな水引についてご紹介します。
まず、水引の起源には諸説あります。
飛鳥時代に遣隋使の小野妹子が帰国した際に、隋から帝への献上品に紅白の麻紐が結んであったという説がまずひとつ。
また、室町時代に、明(当時の中国)からの輸入品の箱に、中身を区別するために赤と白の縄が縛ってあったのですが、それを日本側が贈り物をする際のマナーだと誤解をしてしまい、その慣習を取り入れたという説などがあります。
そんな水引ですが、形や本数には、使い方によって種類が異なります。
水引の本数は、奇数が基本です。
これは中国で古くから伝わる「奇数を陽数、偶数を陰数」とする陰陽説から来ていると言われています。本数は5本が基準となっており、こちらも中国の「五行説」が関わっているのではといわれています。
結婚祝いの際には、「両家が合わさる。喜びを重ねる」などの意味を込めて5×2は、10ということで10本の水引を用いるのが一般的。また、より丁寧に気持ちを込めるということで快気祝いや出産祝いは7本であることが多いです。
次に、結び方ですが、
「花結び」
「結び切り」
「あわじむすび」の3種類を基本とし、
結び方も冠婚葬祭の種類によって異なります。
まず、「花結び」は繰り返し何度も結べる結び方なので結婚や快気祝い以外のお礼や記念行事などの内祝い全般的に適しています。
ちなみに成人祝いは一度きりではありますが節目のお祝いということで「花結び」が一般的です。
一方、「結び切り」は、固結びといわれることもあり、硬く結びことで離れない、二度と繰り返さないという意味を持つため、結婚祝いやお見舞や快気祝いなどに用いられます。
「あわじむすび」は結び切りと同じ意味を持ちますが、仏事から出産、入学、進学など幅広く使えます。また、ハート型やツルの形などデザイン性が高い水引もあります。贈るシーンやお相手によってアレンジするのも楽しいですね。
また、のし袋だけでなく、お祝いのラッピングをはじめ、アクセサリーやしおりなど手作りの工芸品に使う方も多いので、水引単体で販売している文具店も多いです。ベーシックな赤、白、金のほか紫や緑、ラメ入りや2色遣いのものなどバリエーションも豊富です結び方の動画をWEBにアップしてらっしゃるメーカーさんもあるのでぜひ気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
そんな水引をあしらった、のし袋も種類がたくさんあります。紅白のシンプルなものから、洋風のおしゃれなものをはじめ、なかには、200万円まで包める厚みがある豪華なのし袋もあります。
最近では、あとで袱紗として使うことができる、布でできた結婚祝い用のし袋や、赤ちゃんのスタイとして使うことができる今治タオルでできた出産祝い用のし袋などどんどん進化を遂げています。用途やデザインだけでなく、いくら包むのかという観点からも選び方は変わってきますので、迷われた際には、お店の方に聞いていただくとよいかと思います。
※「Stationery Diary」は下記ラジオ番組とリンクしています。
こちらもぜひお聴きください。
【番組詳細】
RADIO▶FMとやま「Stationery Diary」Produced by 文具の瀬戸
(毎月第1月曜「ヨリミチトソラ内、16:30よりON AIR)※radiko対応
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?