見出し画像

織りネーム

製品に取り付けるネーム類には、大きく分けて3つあります。
①ブランドネーム
ブランドロゴとして製品の目立つ位置に付けることが多いもの
②サイズネーム
何サイズかを示すもので、製品の内側(首や腰)に付けるもの
③品質表示
製品がポリエステルやナイロンといった何の糸を使っているのか、洗濯方法を示すもの

ブランド立ち上げ時の2020年には、これらネーム類にリサイクルポリエステルを使ったものは多くはありませんでした。「エコ」なら天然繊維のコットンがありますよと勧められたり。速乾性のウェアなどにコットンのネームはあり得ないので、色々探しました。ようやく見つけたものは、海外製で経糸か横糸のどちらかのみリサイクルポリエステルで、もういっぽうはバージンポリエステルというものです。約50%のみがリサイクルポリエステルという事になります。果たして、国際輸送をしてまでそれを採用するか迷いますよね。矛盾を抱えるというか。。。
それでも、結局リサイクル素材で統一するというウェアを目指したので、海外への発注を行いました。

そのうちに、国内環境も変化していきます。需要が増え、国内のネームメーカーさんでも100%リサイクルポリエステル製を開発。今では、STATICの基本形のネームは、全てペットボトル由来のリサイクルポリエステル100%を採用しています。


品質ネーム

■プロジェクト「ByeHello」

STATICでは、多くのポリエステル生地を採用していますが、製品への製造工程で多くの裁断屑が出ます。その一部を再度糸にして、製品や織りネームにするというプロジェクトを始動させています。

これまで廃棄したきた裁断屑や着古した製品は=「Bye」するものですが、それを再生し、新たな製品として使う=「Hello」という事で、ByeHelloプロジェクト。循環させ、新たな原料を使わない、焼却処分によるCO2排出を出来るだけ避ける。そんな環境的意味合いを持たせています。

写真の品質ネームには、「regenerate me!」と記載があります。
「あなたと共に冒険をしつくしたあと」
このByeHelloプロジェクトにて新たな製品へと再生する。このネームは、そんなウェアだという印でもあります。

我々は新製品を作り続けるのではなく、ごみを出来るだけ出さない、リニアな消費ではなく、循環させていきたい。そんなメッセージもネームには込めています。

ポリエステルの製品にコットンの織ネームが付いていると、再生時に除去しないといけません。しかし、リサイクルポリエステルの織ネームをついていると、除去が不要で、服をそのまま再生工程に送ることが出来ます。これは効率的でもありますし、再生度を上げていくうえで大切な要素です。細かいですが。

我々の拘りの一端でした。