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名刺代わりの小説10選を詳しく紹介します。②

こんにちは、あかりです。

今回は昨日の記事の続きです。昨日は「#名刺代わりの小説10選」のうち前半5作を紹介しました。今回は後半5作を紹介します。昨日の記事は以下に貼ります。なお、この記事の色がついた部分は、すべてブクログからの引用です。

⑴『砂のお城の王女たち』赤川次郎

これは、私が赤川次郎にハマるきっかけとなった本です。ショートショートという、短編よりも短い物語が集められた本です。読んだのが9年ほど前なので、内容はほとんど覚えていません。が、少しブラックで、私がそれまで読んできた小説とは趣が異なりました。それが新鮮に感じたのもあり、そこから赤川次郎さんの作品に手を出し始めました。とても読みやすい作品なので、読書初心者の方も、ぜひ一度読んでみてください。赤川次郎さんはミステリー作家として有名ですが、この『砂のお城の王女たち』は必ずしもミステリーばかりではなかったように思います。

⑵『アリス殺し』小林泰三

これは2020年に読みました。世界観の説明が難しいので、ブクログに頼ります。

大学院生・栗栖川亜里は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。ある日ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見た後大学に行ってみると、玉子という綽名の男が屋上から転げ落ちていた。次に見た夢の中でグリフォンが生牡蠣で窒息死すると、現実でも牡蠣を食べた教授が急死。そして不思議の国では、三月兎と頭のおかしい帽子屋が犯人捜しに乗り出していたが、なんとアリスが最重要容疑者に……。悪夢的メルヘンが彩る驚愕の本格ミステリ!

私はこの作品の元ネタとなった『不思議の国のアリス』は読んだことがありませんが、それでもきちんと理解できるように作ってあります。しかし、本家であるルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』を先に読んでいれば、なお楽しめるようになっていますので、お時間ある方はそちらもチェックしてみてください。

殺害に関しては意外とグロいというか、痛々しいです。が、ちょっと間の抜けた登場人物たちが、それをほどよく中和してくれます。メルヘンな世界観が好きな方にも、本格ミステリを読みたい方にもおすすめできる小説です!

⑶『メディウム 霊媒探偵 城塚翡翠』相沢沙呼

「死者の提示する謎を、先生が解き明かしてくださいーー」
推理作家として難事件を解決してきた香月史郎【こうげつしろう】は、心に傷を負った女性、城塚翡翠【じょうづかひすい】と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていたーー。

ミステリー好きの私でも、「霊媒師が出てくる」と聞いた時点では、「え、霊視しちゃうなんて禁じ手なんじゃないの?」と思っていました。ところがどっこい、このミステリー、めっちゃおもしろいですよ!特に3分の1を過ぎたあたりから加速します。あとはもう、読んで確かめていただきたいです!ミステリーって紹介しようと思っても、語りすぎるとだめだから難しいですね。私と同じくミステリーをこよなく愛する人なら、この歯痒い気持ちをわかっていただけますかね?

⑷『コンビニ人間』村田沙耶香

ここでようやく、ミステリーから話が逸れます。これは当時、小学2年生くらいだった妹が「おもしろかったよ!」と言っていたので興味がわき、読んでみました。

「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作。36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれるーー。「いらっしゃいませー‼」お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。累計92万部突破&20か国語に翻訳決定。世界各国でベストセラーの話題の書。解説・中村文則

簡単にまとめると、「普通」に生きることができない主人公が、唯一「普通」っぽく振る舞える場所がコンビニバイトだったという話。芥川賞受賞と聞いて、読む前は「難しい文体で書いてあるんじゃないか」と想像してたんですが、むしろ読みやすい部類。小学生の妹でも読めるはずだわ…。妹が読めたと言ってきたおかげで読んだようなものだから、妹に感謝。

コンビニ人間を読了してすぐに感想を書けばよかったんですが、その頃はまだツイッターもブクログもしていなかったため、どこにも書かず。次読んだら必ず書こうと思っています。あまり言うとネタバレになるので控えますが、私は主人公の幼少期に起こった出来事には、「考えたことなかったけど、たしかにそうやな」と思わされました。

主人公の働き方に関しては、まだ自分なりの価値観を確立していないため何とも言えないのですが、「お金に困らないならずっとバイトでもいいんじゃない?ただ、私はやっぱり正社員になりたいけど…」という感じ。もうひとつ印象的だったのが、どうやら主人公は恋愛に興味がなさそうだぞという点。ジェンダーとかセクシュアリティに関する知識がまだ全然なかった時期なので、「まぁ友達にも恋愛に興味のない子がいるから、そういうこともあるよね」くらいに思ってました。

セクシュアリティの話が出たのでちょっと脱線すると、昔から「話題がなくなったら恋バナを振ればいい」というのが私の(いびつな)処世術の1つだったので、誰に対してもそうしていました。しかし、世の中には誰にも恋愛感情を抱かない人もいるのだとあとから知り、それ以降は無理に恋バナを相手から引き出そうとするのは止めにしました。これまで私の無邪気さゆえに傷つけた子がいるのだとしたら、非常に申し訳なかったと思っています。やはり周囲の人のためにも、知識は必要だなと感じました。

⑸『僕の姉ちゃん』益田ミリ

最後は漫画になります。益田ミリさんは、好きな作家のひとりです。この本には、自分が日々感じたことを赤裸々に弟に語る「姉ちゃん」が出てきます。そんな兄弟ならではの、歯に衣着せぬ物言いが非常にツボでした。鋭すぎてギクッとなることもありそうな姉ちゃんの考え方。でも、姉ちゃんだって完璧なわけではないんですよね。そこがまたいい。人生の先輩って呼びたくなりました。聞きたくない女性の本音が入っているかもしれませんので、男性はお気を付けください(笑)

今回は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました!みなさんの今後の読書の参考になれば幸いです。また、私の人柄も何となくでも伝わっていればなお嬉しいです。それでは、また。

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