やばいソファーの話
私が宝塚の世界に足を踏み入れてから数年経った。まだまだ数は少ないが、CSも含めら様々な作品に触れることができた。
個々のジェンヌさんのかっこよさにキャーキャーするだけでなく、色々な時代や世界を覗くことができる宝塚は楽しい。
様々な作品を見ていて、ある大道具に目が止まった。ソファーのような、ソファーというには肘掛が片側にしかなかったり、背もたれがなかったり…一体何なのかを調べた。
色々調べると、奴はカウチソファーと言うらしい。
奴が出てくると、必ず事件が起こる気がする。
事件はソファーの上で起こっている!!
カウチソファーも毎度毎度現場に居合わせて複雑な心境だろう。
現在公演中の『アルカンシェル』
酔ったカトリーヌを休ませる名目でホテルの自室に連れこんだコンラート。そこには奴があああ!!奴の上に座るカトリーヌ。これはもうやばい展開であることは、奴が証明している。
この前観た雪組全ツ『仮面のロマネスク』
奴の上でヴァルモン子爵の手に堕ちてしまう、メルトゥイユ伯爵夫人。ヴァルモン子爵の鋭い目付きにドキドキしつつ、目線を下ろすと奴の上で膝立ちの子爵。
ここ2年位で印象的だった現場。
『フィレンツェに燃える』
レオナルドは、パメラが兄を破滅に導く悪女であると考え、二人を引き離す為に偽りの恋を仕掛ける核となるシーン。レオナルドがパメラに迫る、それを目撃してしまう兄…そこに存在するソファー…それは美しい赤のカバーが貼られた奴だった…
『グレート・ギャツビー』
白の奴が登場。直接の現場ではないが、明らかに一線を超えた後の二人がいた。
あとは『アンナ・カレーニナ』もあったわね…
(ファントムのキャリエール氏風に)
私は、ある作品のことを思い出しました。そのタイトルは『凱旋門』。あなたは知っているでしょうが…
人一人カウチソファーの上で亡くなるという…痴情のもつれがもたらした、ガチの事件。はわわわわ…
事件の香りがするけど、家に置いてみたいカウチソファー。
いつか置けたらいいな~と思いながら、汚部屋という名の荒野に佇む。
おしまい
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