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スタートアップによるスタートアップのための非営利団体「一般社団法人スタートアップ協会」を立ち上げの背景

こんにちは、スマートラウンドの冨田です。
この度、スタートアップによるスタートアップのための非営利団体「一般社団法人スタートアップ協会」を立ち上げました。

『スタートアップの互助により、日本を「スタートアップのための世界最高の環境」にする』をミッションに掲げる、スタートアップによるスタートアップの利益を代表する非営利団体です。

▼プレスリリース

プレスリリースにも記載しておりますが、本noteでは、スタートアップ協会の理事を勤める株式会社スマートラウンド代表取締役社長の砂川にVoicy「アンリのスタートアップ日記」にて行ったインタビューの様子を記事にしました。
音声でお聞きになりたい方は下記よりご視聴ください。

アンリのスタートアップ日記

スタートアップによるスタートアップのための非営利団体

冨田:最初に、そもそもスタートアップ協会とは何かというところから教えてください!

砂川:スタートアップ協会は、スタートアップによるスタートアップのための非営利団体です。スタートアップが自分達の利益になるようなことを、どのようにみんなで実現していくかを考え、実行する団体です。

冨田:これまでにそのような団体はなかったのでしょうか?

砂川:これまでもスタートアップが入ってる団体はありましたが、それらはスタートアップの周りの人がスタートアップのためにつくっているものでした。ただ、微妙に利益相反するシーンもあり、ピュアにスタートアップがスタートアップのために動く団体を作らないといけないという思いがあり、今回の立ち上げに至りました。

これまでスタートアップが主体の団体がなかったことには、スタートアップの経営者は自分のビジネスに打ち込まなければならないし、そもそも事業をやるだけでもいっぱいいっぱいで全体像を見ることがなかなかできないという背景がありました。

投資家の皆さんは、ものすごく多くのスタートアップに会うので全体像が見えやすくなって、団体を作ることはごく自然な流れになりますが、スタートアップはそういう意味ではなかなかまとまりを作ることが難しかった。

未来のスタートアップに経験をシェアできる場として

冨田:確かに、発起人の御三方(株式会社NearMe 代表取締役社長 髙原 幸一郎氏、株式会社パンフォーユー 代表取締役 矢野 健太氏、株式会社SmartHR 取締役CFO 玉木 諒氏)のみなさんも、最初のロビイングがすごく大変で、その経験・ノウハウを新しいスタートアップにシェアしたいけど、常に生まれてくる新しい業務に切迫されて、なかなかそういう機会もないというお話しをされていました。

砂川:そうですね。それぞれの経営者に思いはあるものの、なかなか次のスタートアップに引き継ぐというようなところまで踏み出すことができないため、今回団体を作ることで、今まで繋がりにくかった先輩経営者と繋がりを作れるような場になればいいと思います。

もう一つの問題意識として、例えば、政府がやるプログラムに参画できるスタートアップは推薦によって選ばれたごく一部の限られたスタートアップが多く、大半の経営者は議会に意見を提言する場がありません。
我々がやりたいのは、そういう場に参加できないスタートアップの声もスタートアップの大事な一つの声として拾い上げることです。まだ資金調達をしていなかったり、できていなかったりするスタートアップに対しても機会をつくれる団体になりたいと考えています。

助け合いながら情報共有することで失敗を回避できるように

冨田:スタートアップ協会に入ることで他にはどんないいことがあるのでしょうか?

砂川:僕は2回目の起業なので初心に戻らなければいけませんが、多くの方ははじめての起業です。はじめての場合は、自分が何が分かっていないのかのか分からないことも多い。成功する方法を教えることは難しいですが、失敗を回避する方法はみんなで集まれば集合知になって助け合えることがあると思っています。回避できた落とし穴に落ちちゃうことも結構いっぱいあるので、そういう部分を回避できるだけでも価値があると思います。知り合いに聞くにしても知り合いがいなかったり、地域による情報格差など色々な状況があるので、それを超えられる、越えやすくする団体を作っていきたいです。

冨田:最近、スマートラウンドは中立的な立場だから、大学で授業やってほしい!とか、資金調達についてイベントに登壇してほしいと声かけてもらうことが多いですが、全部受けきれないので、この団体として、私1人ではなく、チーム戦で役に立てるのではないか?と、楽しみにしているところです。

砂川:スマートラウンドもスタートアップのための会社ですが、スタートアップであり、株式会社(営利団体)である以上、限られたリソースで優先順位をつけなければならないなかで、スタートアップ協会はそれとは分離して、利益追求せず、より中立的な立場で運営に関わっていきたい

業態やステージの異なるメンバー

冨田:発起人はなぜこのメンバーなのでしょうか?

砂川:スタートアップ協会は、すべてのスタートアップのための団体なので、業態やステージをバラバラにしました。 SmartHRさんはステージの進んでいる日本を代表するSaaSのスタートアップだし、パンフォーユーさんも地方創生の文脈で非常にユニークです。また、NearMeさんもモビリティ事業で、ビジネスモデルも全く異なる会社のみなさんに理事を務めていただいています。

冨田:これからどんなスタートアップにスタートアップ協会に入ってほしいと考えていますか?

砂川:特に制限はなく、あらゆるスタートアップの方に入っていただきたいです。特に、情報の非対称性がある地方のスタートアップにとっても協会の活動が役に立つのではないかと思います。今後、分科会のようなものも作って広げていきたいです。

冨田:日本もスタートアップ元年と言われ、世論としてもスタートアップを応援していく流れがあるなかで、まだまだVCやコンサルなどスタートアップを支援するような大きな団体の方がスタートアップの代弁してくれているのが現状だと思うのですが、最後に砂川さんの思いを聞かせてください。

砂川:昔VCにいた時にバリー・シフマンというそのVCのトップから言われた言葉があります。それは、「VCに本気でなりたいんだったら一回起業しろ」ということでした。スタートアップはやってみないと分からないことが本当に多くて、その立場になってわかる視点があると思うんですね。スタートアップがやりたいけどできないこともたくさんある中で、できないことも踏まえてどうすればいいのかを議論できる場に、スタートアップによるスタートアップのための団体になればいいなと思っています。みなさん、よろしくお願いします!

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冨田:最後に、このスタートアップ協会の立ち上げにご協力いただいた監事弁護士法人GVA法律事務所の小名木さん、Fintech協会の野中さんにはゼロから一般社団法人を作るところから教えていただきましたこと感謝いたします。
また、清水夕稀さん、槙原ありささん、松田 優さん、藤本ほむらさん、それぞれ別の組織に所属しているのですが、スタートアップのために何かやりたいという思いから設立に関わってくださいました。改めまして、ありがとうございます。
運営に関わりたい、入会したいという方がいらっしゃったらお気軽にお声がけいただけますと幸いです。

一般社団法人スタートアップ協会ホームページ

〈お問い合わせ〉
一般社団法人スタートアップ協会
事務局長:冨田 admin@startup-kyokai.org

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