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いじめのトラウマから解放されたー「ラケット少年団」(韓国ドラマ)がくれた思わぬ気づ

すごく大きな気づきがあった。

それをくれたのは、Netflixで配信されている韓国ドラマ「ラケット少年団」だ。

「ラケット少年団」は、韓国の田舎の学校のバドミントン部の少年たちが部の存続をかけて奮闘していく物語。

その第6話である。

ドラマの主人公は、バドミントン部の部員の少年・ヘガン。

6話では、このヘガンのお父さんでバトミントン部のコーチでもあるヒョンジョンが、別の学校でバドミントンを教えている学生時代の仲間に会いに行く。

学生時代に先輩たちから暴力を受けていたヒョンジョンと仲間の彼。そして、仲間の彼は、一度だけ自身も後輩に暴力をふるってしまったことがあった。

ヒョンジョンと再会したその彼は、そのことをすごく後悔していた。

「死ぬほど胸が痛いし申し訳ない」

当時、土下座して謝って許してもらってはいた彼。でも、今だにそのことを思い出すと眠れないという。

「一生背負っていく罪。償うことはできない」

『ラケット少年団』のこの彼の吐露を聞いて、はっとした。

私は小さい頃いじめにあっていたときがあった。

いじめられたときのこと思い出すと正直今でもつらい。だから、いじめた相手を許す気は今でもまったくないし、罰が当たれと何度思ったことか。

けれど、よくよく考えてみたら、そうだ。いじめられた悲しみより、いじめたことの後悔のほうが何倍もきついはずだ。

いじめられた人は自分を可哀想だと思える。でも、いじめたことを後悔する人は、それすらもできないことだってあるだろう。

そして、いくら後悔しても、時間が立ってそれを償うのは相当に厳しい。できないケースのほうが多いはず。

つまりは、誰かをいじめた、自分がひどいことをしたという恐ろしい後悔を一生背負っていくしかないのだ。それはどんな大変なことか。

このドラマを見て、私はようやくそれを実感した。

そして、長い間心の中に巣食っていたいじめられたくやしさ、かなしさがすとんとどこかに落ちていった気がした。

いつか罰が当たれと思っていたけど、私にひどいいじめをした人たちの中には、既に彼のような恐ろしい罰を受けている人もたぶんいるだろう。

もちろん、後悔すらしていない人もいるかもしれないが、それはそれ。自分のしたことのひどさに気づかない程愚かなまま生きていくっていうのもまた罰だ。
その愚かさのせいで、先の人生でさらにヤバいことをしていることだって、十分ありえるし。

私が強く呪ったりわざわざ仕返しなんかしなくていいのだ。

そう気づいたら、ものすごく心が軽くなった。

気づきは思わぬところからやってくるときもある。

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