何が前向きなのかすらわからない
コロナ禍がずっと続いている。そして、続いているせいで、もはや何が正しいのかすらわからなくなってきた。
音楽活動の外出をすべてやめた
私個人の話になるけれど、趣味で続けているヴァイオリン、今年はオーケストラ活動もレッスンも発表会もすべて不参加にした。
そう決めたのは、何よりも両親を守るためだった。
私自身がどこかで感染すれば同居している両親にもうつしてしまう恐れがある。高齢の両親をコロナに感染させてはならない。それだけは絶対避けたかった。
そのためには、感染者が増えている都内への外出は極力控えようとオーケストラもヴァイオリンのレッスンもひとまず休止することにした。
ただ、そう決めるまでには相当悩んだ。
自分が神経過敏になりすぎてるのではないか。コロナが怖いからといってずっと音楽活動に参加しないままでいいのか?と。
自分が怖がりすぎの弱虫のように思えてへこむこともあったし、正直、今でも自分の選択が正しかったのかどうか迷うときもある。
映画の上映を何度も中止した
母は去年、岩手県遠野市を舞台にした映画を作った。私はその映画の広報を手伝っている。
今年は、遠野をはじめ東京や横浜など各地で映画の上映を行う予定で、上映に人を集めよう、盛り上げようと年初めからいろいろと考えて準備を進めていた。
けれど、コロナのせいで、それらのほとんどがダメになった。4月、5月、6月に予定していた試写会や上映会は、コロナウィルスの感染拡大を鑑みて、すべて中止にせざるをえなかった。(唯一、7月に岩手県宮古市での上映は開催することができたけれど。
上映会をやるか否かという判断は、いつもギリギリまで悩んだ。スタッフの間で意見が割れたこともあった。やる方向でいたときも、こんな状況だから大々的に来てくださいと呼びかけることにためらいがあり、宣伝をどうするか、いつどう宣伝をかけるかも悩んでばかりだった。
今も思うように上映できないことが歯がゆいし、上映できるかどうかこんなふうにいつまで悩まないといけないのかとも思ってしまう。
何が正しいのか、何が前向きなのか
コロナ禍でいろいろなことをあきらめてきてから、ずっとジレンマがある。
オーケストラや映画上映、いろいろあきらめてきたことは本当によかったのか。中止、不参加を決めるたびに、気にしすぎなのではないか、後ろ向きになりすぎなのでは、と自己嫌悪をしてしまうのだ。
イベントに参加できるならできたらきっと楽しいだろうし、イベントができるならやれたらいいのだろう。でも、人が集まる場所に行ったり、イベントを開催したりすれば、感染が拡大する可能性は当然、そういうことをしないときより高くなる。でも、一方、じゃあ、どこにも行かず、イベントもせずにずっと生きていくのかといわれたら、そういうわけにもいかない。
イベントをやることが前向きなのか、やらないほうが賢明なのか、どっちが正しいのか判断がつかない。そんな葛藤がずっと続いてる。
ただ、最後に少しだけ毒吐きますが、私以外にもこういうジレンマで悩んでいる方は全国にいると思うのですが、なぜそうなのかといったら、原因の一つは上がちゃんとしたリーダーシップとってないからだと思いますよ。
こんな事態は政府の方々も自治体の方々も初めてだろうから、いろいろ模索したり失敗も当然あるだろう。でも、上の人たちがしっかり考えてがんばっていて、その言葉がちゃんと心に響くものだったら、みんなここまで疲弊しないんじゃないかと思います。
何が正しいのか、何が前向きなのかもわからない。こんな状況いつまで続くんだろう。
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