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正月からの散文


この記事のコメント欄で私はこのような感想をつけました。

私:
なるほどコレはとても深い洞察ですね…
でも「個人的実践」を越えた時点で戦争なんですよねえ…
「個人的実践」でいいじゃないすか。「間違った存在」「劣った存在」でいいじゃないですか…「ただしさ」への欲が誰も彼も強すぎる…!
そんなに嫌ですかね、「一段劣った私」、「わきまえる立場の私」。
以前おっしゃっていった「悪の自覚がある人ほどわきまえている」と同じやつですねこれ…「無謬の善人である私」を保つために他人を攻撃するアホになるよりは私は劣っていても悪であっても「攻撃しない私」でいたい…!
ある意味で男オタクの「男らしさに乗れなかった男の男性性の放棄」と鏡あわせの双子なんですけどねえ…

これに対し幸運にも回答をいただけました。

白饅頭氏:
とはいえ、ヴィーガニズムもフェミニズムもアンチナタリズムも「~イズム」とつくものはすべて主義である以上「個人的な趣味」でやっているのではなくて、人間社会の根底的な価値転換を目指す規範的主張であるため、これまでの価値規範を破壊したり少なくとも引き下げるものであることは必然なんですよね。

 これは「選択的夫婦別姓論者」が、実質的には「選択的夫婦別姓主義者」であるのと同じです。「選択肢が増えるだけ」では絶対にない。間違いなく「夫婦別姓」こそが“正統”であると主張するためのムーブメントです。

 以上を踏まえて散文的ではありますが、少しこの問題に関して考えたいと思います。
 感想連投はだめなので、ここで長文感想をつける形ですね。

 まず第一に出てきたのが「なっ、なるほどォ~!『~イズムとは今までの価値規範を破壊するもの』だったのか!」でしたね…つまり「世界を変革する意志」じゃないですか……ブギーポップでいう「世界の敵」「イマジネーター」だったのか……

 なるほどなあうん…なるほど…
 ~イズムの主張の是非はおいといて、「でも世界に挑む気、世界を変える気であるならば、じゃあ世界の側から反撃もらうのは覚悟しなきゃいけないことですよね」とは思いますね……
 
 でも今までの世界がよかったかと言えばよくないし、かといって彼らが変えようとしてる先もどうにもピューリタン的禁欲主義みたいでどうもよろしくない……
 違う方向に、もっとバランスや折り合いをつけた選択肢はないんですか。というのが私の感想ですね。

ところで今日こんな動画を見たんですよ。

 漫画家の山田玲司氏の動画なんですが……
 これは日本の思想史、漫画史を「自己犠牲、利他主義VS利己主義、エゴイズム」という切り口で見たモノで、これは示唆に富んでましたね……
 その中間としてセカイ系の「世界はどうでもいいが、君のために僕は犠牲になりたい」というのがあって、そこにさらに「制服」という「組織の一員」となるモノが流行った……
 なぜかといえば「会社」という中間組織がなくなったので、そういう「仲間」とか「居場所」いう存在に対する憧憬が強くなったから……とか

 まだ考えがまとまってないんですが、こういう補助線をつけてみると面白いかも知れませんね。
「自分のために生きる人」VS「他人のために生きたい人」であり……

 そして「自由とは他の(利益が競合する)自由との陣取り合戦である」というのは私の以前からの見解なんですが、それがここにも入ってくる……

うんややこしいですね……
(なんでVSするんだよ!するな!VS!ああでも「自由とは陣取り合戦」だからね……そういうものだからね……)

 そういうのを超克する手段として全ての「~イズム」を「個人的実践」「新しい選択肢が一つ増えただけ」に貶めるというのは一つの手段なんじゃないですかね。それ自体が「個人的実践主義」になってしまうんですがね。

「あなたと私は違う」「だから争う。全ての戦争はそれだ」じゃなく「あなたはあなた、私は私」「だから関わり合いならない」にでなんとなりませんかね……いやあ理想論が過ぎるよなあ……

 ほんでそこに「中庸じゃないと狂う」概念まで入って来ますからね……
 しばらく頭の中を整理したいですね……私はそこまで頭よくないんで……


 ともあれ、マッチョイズムの「男らしくなければ死ね。女子供のために犠牲になる。ただし女子供の意見は人間未満のものとして扱う」も嫌だし。
 フェミニズムの「『女性性』も『男性性』も破壊する。男らしい男、女らしい女は滅びよ」も嫌なんですよね……

 他人が男らしかろうが女らしかろうが、オカマだろうがオナベだろうが知るかよ!そいつはそいつじゃん!
 同様に俺は「うだつのあがらないオタク」だけどそれでいいよ!それでいいと言ってくれ!
 男だろうが女だろうが、らしかろうが、らしくなかろうが、一人の人間としての重さしかない。そうあってくれ……無理か。無理だな。

 問題は…一番の問題は「それぞれ男らしくある、女らしくある」保守的マッチョイズム、パターナリズムの世界でも「『女性性』を破壊する。アルファオス以外は滅びよ」のフェミニズムの世界でも「男性性から降りた男」である「オタク」の生存は確保されないことでぇ……
 これはもう「オタクイズム」として「『女性性』万歳。男性性を破壊する」という主義を立ち上げて「自由の陣取り合戦」に参戦するしかないんですかねえ……

わからん……どれも「イズム」というのは狂気の世界だ……
「中庸」唯一「中庸」だけが正気を保ってくれる……

まあ、そんなところです。考えがまとまってないんですがね。

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