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がんになってから、悲しいことからの切り替えが早くなった気がする

これまでのわたしは、悩みごとを引きずりがちだった。
報われない気持ちや、日々の小さな不満や不安を、すぐに咀嚼できなくて、そんな自分の性格があんまり好きではなかった。
タイトルのとおり、がんになってからは悲しいと感じることから気持ちを切り替えるのが早くなったような気がする。
それは、いつまでも不平不満言ってても何も変わらないだとか、変えたいことがあるなら方法は現状を憂うだけじゃないだとか、そういうことを前よりも強く感じるようになったからかな、と思う。
そして、ひとつの出来事をゆっくり悲しむ間もないくらいに、次々と対処しなきゃいけないことがやってくるからだとも思う。

抗がん剤治療が2月の終わりから始まって、1クール目の間は仕事を休ませてもらっている。
概ね予告されていたスケジュールどおりに副作用が出て(何日程度で何が起こって、という大まかな副作用のスケジュールが予め出ていた)、つらい日もあったけれど耐えられない程ではなかった。

悲しいことからの切り替えを早くできることは、わたしにはないスキルだと思っていたから、感情の処理ができるようになったみたいで少し嬉しい。
自分の負の感情に振り回されることなくハンドルを取れることに、ずっと憧れを持っていたから(いい大人が何を言ってるんだ、とも思うのですが…)。
負の感情を持つことが必ずしも悪いことではないと思うのだけど、それに振り回されたりすり減らされたりするのは嫌だな、と思うから、がんになったことは悲しいけれど、感情処理スキルが少し身についたことは怪我の功名といえる。

このがんの治療、わたしは転んでもタダでは立ち上がらないと決めた。
がんから生じる悲しい、や不安に負けてなんかやらない。
潰されてなんかやらない。

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