BEST NGC天体(春の天体-3)
17.かみのけ座 NGC 4274
10.4等の棒渦巻き銀河。距離は4500万光年。
かみのけ座銀河団の一つで、かみのけ座γ星近く、おおぐま座、しし座、りょうけん座との境界に近い位置にある。周囲には明るい銀河が揃っていて、下画像では、西(右)に NGC 4245、南(下)に NGC 4278。4278 のすぐ左上に NGC 4283、その左上に NGC 4286が見える。
銀河は、外側の腕が重なり合っていてリング構造になっているのが特徴。中心核の周囲と、より外側にもリング構造があり、3つのリングのあることが知られている。
18.かみのけ座 NGC 4559(Caldwell 36、鯉銀河)
10.4等の、弱い内輪構造を持つ中間渦巻き銀河。2900万光年。
誰が付けたか「Koi Fish Galaxy(鯉銀河)」との愛称がある。銀河の南東部の両脇に明るい星が2つ並んでいることから「鯉」に見立てたらしいが、ハテ?
19.かみのけ座 NGC 4565(Caldwell 38、紡錘状銀河)
10.4等の渦巻き銀河。3000~5000万光年の距離。
ほぼ真横から眺めた銀河で、側面が狭いため「Needle Galaxy」として知られ、春の北天の望遠鏡ツアーではよく観察される。「NGC4565は、メシエが見逃した傑作な天体である」とも言われる(APOD 2004/4/9)。
20.かみのけ座 NGC 4725
10.1等の、リング構造を持つ中間棒渦巻き銀河。4000万光年の距離。
銀河中心の棒を囲む完全なリングと、ややきつく巻いた渦巻き腕を持つ、特異な弱棒状渦巻き銀河。リング構造では、星が形成されている。
21.りょうけん座 NGC 4631(Caldwell 32、クジラ銀河)
9.8等の、真横を向いた棒渦巻き銀河。若干歪んだくさび状の形から、ニシンやクジラの形に見える。
すぐ上にある伴銀河 NGC 4627 とで「二重銀河」として Arp カタログに収録されている。南東(左下)の NGC 4656 や NGC 4657 とも相互作用があり、「NGC 4631 銀河団」とも呼ばれる。この領域には銀河が込み入っていて、この銀河団を構成する銀河は5個~27個と、研究者によって全く異なった数が使われる。
22.りょうけん座 NGC 4656(ホッケースティック銀河)
11.0等の、ゆがんだ棒状の渦巻き銀河。
「ホッケースティック銀河」や「Crowbar(バール、釘抜き)銀河」と呼ばれる。「ハチドリ銀河」もイイ。
北東(左上)の曲がった所は NGC 4557 として収録されている。これは銀河の合体の進行中の姿で、将来的には大きな一つの銀河になる。