副露者がいるときのゴミ手認定の重要性
今回はテンパイしているかどうか分からない、副露者への対応を考えてみます。
下家は東ポンで打6p、その後1p、4mと手出しです。
打点は不明ながら、逆切りを挟んでの中張牌手出しであり、1段目の1フーロとはいえテンパイ率はそこそこ高いかもしれません。
自分の手はどうでしょうか?。打点のない愚形ばかりの3シャンテン。どうしようもないとまでは言えませんが、流局までにテンパイできれば上等くらいの手に見えます。でも真のバラバラ手に比べると、なんとなく手を進めたり整えたくなってしまうかもしれません。例えば2s切りなどで。
下家は36s待ちのマンガンテンパイでした。もちろんこれは出来過ぎなのですが、このくらいの手でラフに河に牌を放っていると、一定の確率でこういった被害を受けることになります。
では自分が低打点の場合、どのくらいの手なら潔くヤメるべきなのでしょうか。その点について中嶋隼也プロが自身の著書で「愚形含みのリャンシャンテン以下の手」という分かりやすい基準を示してくれています。
参考図書)
論理的思考で勝つ麻雀 p149 中嶋隼也著
今回はこれに該当するため、無筋や生牌の字牌は切らないようにして受けに回ります。なお下家の手は打点が高いとは限りませんので、対面や上家が切った牌をアシストするなどして自身の役割を果たし、あとは高見の見物をするのが良さそうです。
こちらは三麻でのワンシーンです。先ほどとは違い良形確定の1シャンテンですが、ドラの中が浮いている上に東家と西家が仕掛けています。自分はピンフをテンパイしたとしてもドラの中を切るに値しませんので、これは見た目以上に価値の低い手ということになります。
この状況で東家の現物の3sをツモってきました。東家の河は結構煮詰まっているように見えますが、それに対して西家は通る保証のない3pを切っています。実戦では場に3枚目の牌を引いたいうこともあって嫌な感じがしつつも、親に通っている3sをそのままツモ切るケースが多いかもしれません。
しかし、これもドラの中というお荷物を抱えている以上は自分のアガリ目は薄く、仕掛けている脇の2人のアガリで決着がつきそうな局ですから、自分は受けに回った方が良さそうです。
結果としては、3sを切ると下家の7700点に刺さることになります。更に悪いことにこの1巡さえ凌げていれば東家に放銃牌を押し付けることができていました。
副露者のテンパイ率がそれなりに高いということは副露者以外のアガリ率が低い状態にあるため、横移動や副露者のツモアガリが発生しやすい状況と言えます。あやわくば自分がアガろうとか、流局テンパイを目指そうとするよりも無駄な放銃リスクを負わないようにする方が、長期的には成績に好影響を与えると考えられます。
別の例に例えるならば、テンパイvsテンパイの場合に、自分の手の方が不利であまり押さない方が良いというのは分かっていても、「役ありテンパイだから1枚だけ」という心理に似ているかと思います。
副露者のアガリが発生しそうな場においては、自身の半端な手はゴミ手認定して受けに回りましょう。リーチが入っていたり、本当のクズ手の時にはすんなり引けるものなので、こういった場面でこそ差がつくと言えます。
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