竹あかりと竹用ドリル
竹あかりとの出会い
「竹に穴をあけてつくられたあかり」というものを最初に知ったのは今から10年近く前になるでしょうか
それは思わぬところ、なんとアフリカ在住の日本人の方からのメッセージでした
竹に穴をあけるのにスターエムの竹用ドリルを使っていますと書かれていました
竹にデザイン穴をあけてあかりにするという発想、そしてその美しさに驚きました
その後、あの「ちかけん」さんとの出会いがあります
このちかけんさんとの出会いが、みんなの想火へとつながっていきました
このお話はまた改めて
竹用ドリルって?
竹あかりといえば竹用ドリル!というのは言い過ぎかもしれませんが
竹あかりが竹用ドリルを多くの人に知ってもらうきっかけのひとつになったことは間違いありません
じゃあ竹用ドリルは竹あかりづくりのために作られたのかというと実はそうではないのです
元々は、尺八をつくるのに良いドリルはないかというご相談があり開発されたドリルです
このご相談がなければ、竹用ドリルは誕生していなかったかもしれませんね
竹は通常の木工ドリルで穴をあけると割れてしまいます
鉄工ドリルでもあかないわけではありませんが、バリが生じます
この竹用ドリルの特長は、竹に穴をあけても割れないだけでなく、バリの少ない美しい穴あけができることです
竹あかりをつくる際には穴のひとつひとつがデザインの一部になります
中には距離が近い穴もありますが、それでも割れませんし節の部分でも穴があけられます
竹専用ドリルなの?
尺八からスタートしたドリルなので「竹用ドリル」という名前になりました
じゃあ、竹専用なのか?というとそうではないのがこのドリルのおすすめポイントでもあります
実はこの竹用ドリル、対象材は竹だけじゃないんです
アクリルや塩ビ、硬質ゴム(硬度70前後)にも対応できます
そしてなんといっても「木」に対しての穴あけが抜群です
まず、とてもスムーズな穴あけ
どれくらいスムーズかというと穴あけ時にインパクトがほとんどかからないんです(サイズが大きくなると多少インパクトがかかる場合もあります)
先ネジがないので押した分だけ入っていきますが、先ネジがないのにすぅーっと入っていく軽い切れ味
そして、美しい穴
入り口のバリがほぼないのはもちろん、穴の内側も美しいのです
捨て板をすると裏側のバリもより少なくなります
穴の美しさは穴の精度にもつながります
穴の精度で音色が変わるともいわれる尺八や篠笛などの製作にもご愛用いただいています
はじめての人にこそ使って欲しい
この竹用ドリルは、先ネジタイプではありません
推力を与えた分だけ入っていくので、スピードコントロールがしやすい
なので、お子さんやはじめて穴あけをされる方にも使いやすいドリルです
ワークショップや木工教室、学校の教材としてもおすすめです
もちろんDIYer、職人さんにもぜひ使っていただきたいドリルです
貫通穴も止め穴加工もOK
ただし通常の木工ドリルよりもネジ丈は短めです
竹への穴あけには問題ないと思いますが、木の場合は板厚・穴深さにご注意ください
穴あけのコツ
竹や木材に穴をあける時は、おそるおそるトリガーを引くのではなく、どちらかというといっぱいに引いてください
そして推力を与えた分だけ進んでいくので、少し押さえ気味にあけていきます
推力を与えずにそのままの場所で回転させ続けると、刃が焼けてしまい切れなくなってしまいます
ただひとつ
残念ながら竹用ドリルは研磨ができません
少しでも長くお使いいただくためには、ご使用後に汚れを拭き取り防錆油を塗布していただくことをおすすめします