最強の友

最近会った知人に「おまえ、めっちゃ痩せてんな」と言われたことがあった。
私自身、そのことに全く気づいていなかった。
外で運動する機会も少ないので痩せるべくして痩せた。

さて外に出ない日々をいい気になって勝ち誇っていたが、実際はどうなんだろう。
外に出なすぎて何も知らないまま、
終わろうとしていたと言うだけなのでないだろうか。

「上」から「仲間を作れ」とお達しが来たある日の思い出。

かつて「友達100人できるかな」イズムに乗っかれなくって
今も別に友達100人いるわけでない私がどうやって作る？
この無理ゲーを突破できるか？？

これまで起業を考えるにあたって
「勝ち目のない戦」は何度か挑んできたし
何度か高望みしてきたけれど、そのどれもが叶わなかった。
狂ったように働かされ「運命の輪」に乗り切れない、 ホラー映画より怖い、

そんな状況を何度体感したか。

まぁそうだな、家族の場所に居場所を感じなかったからこそ
素朴な祖母に対して居場所を求めたし
とにかくワーカホリックになることで会社に居場所を求めた、
家に帰りたくなかったんだよな俺。

残業続きになっていたとしても、そのことを全く哀しいとも思わなかったし。
トチ狂った道化師のようにライフワークバランスを取ろうとしていたのだ。

学校にも会社にも、そして家にも俺には居場所がないのはわかっていたから
道化師を演じたりワーカホリックになったり暴飲暴食をかましたり、色々やっていたな。
「会社に依存するな」とは高校以来の腐れ縁友人に言われていたが。

「仲間探し」とはまた気の長いことをさせられるもんだと思った。
なにしろ友達ができなくて悩んだ人間に
こんな鬼難しい課題を突きつけるんだから。

いや、俺が「友達ができなくて悩んだやつ」だからこその課題か。

世の中にはどこにでも、ヒエラルキーの上の人間に忖度ばかりして、何も言わぬイエスマンばかり。

自分の知っている人間の中に一人だけいた。
大人しくできずに噛みついた人間を知っている。
大人しく出来ない人がどれだけ貴重か？？
物言わぬイエスマンばかりの世の中に新風を巻き起こす。

かつての俺の友人がそういう人間だった。
物を言わずにいられなかったのだろう。
彼自身、別に正義感があったわけじゃないと思う。

かつてプロの占星術士をして
「互いに高め合える関係」と言わしめた友人だった。

太陽星座が水瓶座、月星座が獅子座の、
かつての「友人だった」その人は、

「かつて所属していた会社の同僚」というロールを持って、私の人生に登場した。

彼は「仕事ができない」というレッテルを貼られ
会社での居場所を無くしかけていた。

私は彼を気にかけ、自分の水のエレメントの強さで彼の情念を理解し、
彼は自身の風のエレメントの強さを利用して様々な知識を体得し、

それを私に教えてくれた。

まぁここまで来れば理想的な関係かもしれないが、長続きすることはなかった。
私が蠍座の性質を持っている以上、
彼が持つ「水瓶座」「獅子座」、これらとはどうしても折りが合わない。

彼も「いつかはこの関係性を切らねばならない」と言っていた。

本質的に私のことを照らすのは、自分でないとわかっていたんだろう。

確かに彼のエレメントと織りなすハードアスペクトはどうにもならない。

しかし、私はかの男を超える人間に出会ったことがない。
もしそんな人がこの世界にいるんなら、是非会ってみたい。

下手なアデプト以上に変化変容をかました人間で、
自分の「善と美」を表現して「使命」を全うしようとしつつあるのみならず

他者の成長に寄与した人間がどこにいる？どれだけいる？？

私が昔の思い出に囚われてるのかもしれない。
そうかもしれないけど、
彼に超える人間に出会ってみたいというのは切に思うー。