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運命と無限の可能性

昔バリに住んでいた頃 中沢新一も習ったという
バリアンに 少しの間だったけれど
瞑想を習っていた事がある

バリアンというのは バリの魔術師で
庶民の治療師みたいな役割も果たしている

田舎の人達は病院に行くお金がないので
体の具合が優れなかったり
何か困った事があるとバリアンを訪ねてきて
お礼を渡して診てもらったりもする

歯が痛いと頬を押さえて
駆け込んできた人は さすがにそれは
歯医者に行きなさいと
言われていたけど

バリでは 本当にマジックをかけられたり
もするので そういうのを解いたり
マントラを授けたり 不思議な世界が
当たり前に存在した

そのバリアンのお爺ちゃんと奥さんは
いつもニコニコしていてキュートな
妖怪夫婦みたいだなと思っていた

彼が自分がバリアンになった過程を
私に話してくれたのだけれど
本当はバリアンになんか なりたくなかったそうだ

絵を描くのが大好きだった彼は
バリアンの家系にも関わらず
若い頃は 画家としての成功を夢見て
毎日絵ばかり描いていた

それがある日 アトリエに置いておいた
灯油のランプが倒れ アトリエが火事になり
右腕に酷い火傷を負った

色んなお医者さんに診てもらったけれど
一向に火傷は良くならない

スピリットが毎晩訪ねて来て
バリアンになるようにと言うが 
若い彼は抵抗した

それでも二ヶ月たっても良くならず 
火傷が膿んで好きな絵も描けない

観念した彼は 分かりました
バリアンになります
と言ったそう

するとあっという間に火傷は治り
それからは バリアンとしての
仕事をやりながら
好きな絵も描いて暮らすようになったそうだ

その話を彼から聞いた時
いくらそれが運命だからって 若者に
火傷させて夢を諦めさせるなんて
ちょっと酷いじゃないかという気が
したのを覚えている

だけど それも魂が全部自分で
起こしているのなら
そう言うのもありなんだろうなと
今は思う

自分の魂が選んでいるのだから
起こってくる事には逆らえないけれど
その事象を自分の意識がどう捉えるかで
それから先の未来は変わってくる

そこにはスライド式の
無限の可能性が存在している

今の意識のフォーカスを当てるものが
これからの現実を創っている

大切なのはそこに純粋な意図と
拡大する意識が存在するかどうか

起こるべくして起こっている事を
進んで受け入れ 意識を開いて物事を
見ていくかどうかなのだろう

どんな事が起こっても 自分の意識の可能性を
開いてくれる何かが そこに存在することを
受け入れられれば それは常に新しい扉を
開いてくれ より開かれた光ある未来に
出会うことが出来るのだ









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