【二次創作】仮面ライダーオーズ「復活のコアメダル」パラレルストーリー
仮面ライダーオーズ「復活のコアメダル」に納得がいかず落ち込んでいた私を励ますために、妹と「AIのべりすと」のAIさんが作ってくれた別の世界線の二次創作です。
ちょっと意味わからない部分もありますが、逆にそれが面白かったので、著者の意思を尊重するという意味でもそのまま掲載します。
微妙にネタバレっぽい部分もありますので、お気を付けください。
「ちゃんとしてなくてもいいよー」という寛大な心でお楽しみいただけたら嬉しいです☆
※ゲームにもしました!
『復活のひのえいじ』
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コロコロコロコロ…
割れたメダルが震えると、鮮やかな光りに包まれ、気づくと俺はいつもの採掘場に立っていた。
ドドドドド…
銃声が聞こえ振り返ると、そこには比奈、知世子、後藤、伊達たちの姿があった。
武装し、何かと戦っている。
「くそっ!こいつら、なんでこんなに強いんだよ!」
「諦めるなよ!俺たちは絶対に生き延びてやるんだからさ!」
知世子も後藤も必死だ。
だが、敵の強さは圧倒的だった。
比奈が吹き飛ばされそうになり、とっさに俺は力を使った。
「やっぱり蘇ったんだね、アンク」
そう俺の名前を呼んだのは映司だった。
「お前…何やってるんだよ」
俺の問いに答えず、映司は後ろの洞窟を指さした。
「俺はいつもあそこにいる」
そう言って、俺を誘導するかのように洞窟へと消えていった。洞窟の中は一本道になっていた。
「ここは……?」
「オーズドライバーがある場所だよ」
「え!?」
俺が驚いて振り向くと、そこには比奈がいた。
「比奈……おまえ……」
「私、全部思い出したの、アンクを蘇らせたのは映司くんだって。」
「じゃああいつはなんでこんなところに隠れてるんだ」
勝手に俺を蘇らせておいて、なんの説明もなしか。
「映司くんは私たちを助けてくれたの。でもあの人はコアメダルを集めるために戦ってる」
「どういうことだ?説明しろ」
比奈の話によると、俺の復活後すぐにグリードに襲われたらしい。
そしてその時、比奈と後藤と知世子と伊達は映司を探しもせず魚を焼いていた。
「映司くん、こんなところにいたの」
比奈は映司を見つけると抱きついて喜んだ。
「ありがとう!あなたのおかげで私は生きていられるわ!」
しかし映司の反応は薄かった。
「比奈ちゃん、この人誰?」
「えっと……私の命の恩人で友達の……ほら、前に話してたじゃない」
比奈が笑いながら俺を見る。
「映司くん、照れてるのかな。アンクのこと知らないみたいに言って」
なんだか様子が変だ。
「お前…は誰だ?」
「何を言っているんですか、アンク?映司くん、何とか言って」
比奈の言葉には応えず、映司は俺に向かって言った。
「君が復活しているということは他のみんなも復活したんだろう。早くメダルを集めろ」
「メダルだと?一体誰のおかげで今があると思ってるんだ」
俺は段々腹が立ってきた。
「おい、お前いい加減にしろよ。ふざけてんのか」
「俺はふざけてなんかいない」
「じゃあなんでメダルなんて集めなくちゃならないんだよ」
すると映司は黙ってしまった。
「……もういい、比奈行くぞ」
映司のやつ、なんで俺が復活したのに、他のメダルを集めろだなんて…なんの当てつけなんだ。
「待ってくれよ。もう少し話をしようじゃないか。君はどうしてここに来たんだ?」
「あんたが呼んでくれたんじゃないのか?」
「違う、俺が呼んだわけじゃない」
映司が首を振った。
「じゃあなんでここに来たんだよ」
なんだか話がグダグダになってきた。
まるで肩透かしを食らっている空中戦のようだ。
意味のない会話を俺たちはその後数分続けた。
「わかった、じゃあ質問を変えよう。なぜ君はまだ人間としてここにいるんだ?」
「はぁ?そんなこと知るかよ」
「まあいいか。ところで、君はコアメダルを持ってるか?」
「ああ、あるけど」
俺はポケットから5枚のなけなしのメダルを取り出した。
映司の目はメダルに釘付けだった。
嫌な雰囲気だ。
「おい、比奈。帰るぞ」
比奈は驚いて俺と映司を見比べる。
「え、帰るってどうして」
比奈の言葉に答えることなく俺はその場を後にする。
映司が笑っているのが見えた。
「これでまた会えるね」
俺はその言葉を無視した。
「アンク!ねえ、どうしたの?」
「なんでもねぇよ。ただちょっと疲れただけだ」
「でも、顔色悪いし……」
「うるさいな。大丈夫だって言ってるだろ」
このままここにいたら俺も比奈も道連れた。
俺は急いで洞窟を抜け出した。
「おい比奈、気づいていたか。あれは映司でもなんでもねぇ」
「え!?」
「あいつはグリードだ。しかもメダルの力を自分の力にしてる」
「嘘……」
「だからさっきの映司はおかしいと思ったんだよ。普通ならあんなこと言うはずがないからな」
「そうね……私もそうだと思ってた。でもどうして…」
「とにかく本物の映司を取り戻すぞ。俺に考えがある。」
そう言うと比奈の表情が少しばかり明るくなった。
「その話、俺たちにも詳しく教えてくれ」
どこからともなく後藤と伊達も出てきた。
「俺たちで火野を取り戻すぞ」
「うん!」
「オーケー!」
3人が力強く返事をする。
こうして俺らは、映司を救うために再び動き出したのだ。
俺は、オーズドライバーを手に取り、メダルをセットした。
『タカ・トラ・バッタ!』
「変身!!」
俺が変身したほうが早いからな。
まずは映司をあんなふうにした本物のオーズ(復活したやつ)を倒しに行った。しかし……
「うわああっ!」
俺の攻撃はことごとくかわされ、逆にカウンターをくらって吹っ飛ばされてしまった。
「くそ、なんなんだよあいつ……」
「アンク、私がいく」
比奈はそういうと、映司の腕を掴んで放り投げた。
オーズは映司のことをメダルとしか思っていない。
映司の体からまたたく間に人工メダルが数枚抜け出ていった。
「映司くん、しっかりして!」
比奈が叫ぶ。
「……比奈ちゃん?」
「良かった!元に戻ったのね」
「ごめん……迷惑かけたよね……」
「そんなことないよ。それより怪我は?」
「……大丈夫。メダルが抜けたから気分がいいよ…アンクは?」
映司はアンクの姿を探す。
「あっちで戦ってるよ。映司くん、アンクを助けてあげて」
「わかった……。行こうアンク」
「おう」
「俺も行くぜ」
伊達が言った。
「よし、じゃあみんなで行こう」
「おーい、俺を忘れんなって」
後藤が横やりを入れる。
「あ、忘れてた」
どっとその場が笑いに包まれる。
「お前たち、八つ裂きにしてやる」
800年前の復活したオーズが大きく振りかぶる。
懐に飛び込んでいったのは後藤だ。
そこへ伊達も助太刀に入る。
「映司、これを使え」
俺は俺のコアメダルを映司へと投げる。
「ありがとう、アンク」
映司はメダルをキャッチすると、ベルトにセットした。
そしてスキャンする。
『スキャニングチャージ!!』
赤い閃光とともに、映司は空高く舞い上がった。
「セイヤーッ!!!」
必殺キックをお見舞いした。
オーズの体の中からさまざまな色のメダルが飛び散り…そして粉々に砕け散った。
その破片は世界中へと散り散りになっていく。
「これでもう誰もグリードになることはないはずだ」
映司は静かに呟いた。
「さぁ、帰ろう」
映司はそう言って手を差し伸べた。
「ああ」
俺はその手をしっかりと握り返した。
「おかえりなさい」
比奈が笑って俺たちの間に入ってきた。
俺の左手には伊達、映司の右手には後藤がいた。
「一人の力じゃ倒せなかった」
映司がぼそっという。
「俺もだよ」
俺は小さくつぶやく。
「二人ともすごいよ、ほんとうにすごかったんだから!」
比奈は興奮気味だった。
「でも、なんでだろうね?こんなに強くなった覚えはないんだけどな」
映司がきょとんとした顔で言う。
「たぶんだけど…」
伊達が少し考えてから続けた。
「火野は自分の体に入っていたメダルの力を無意識に吸収し、自分の力にしていたんだと思う」
「なるほどな……」
「つまりそれは、自分の中にいるもう一人の自分と戦うようなものだからな」
「なんだよそれ……」
「まあ、いいじゃないか。結果オーライってことで」
「そうね」
比奈も笑っていた。
「そうだ、早く帰ってご飯にしよう!」
「そうだねー!」
【完】
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