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#3/27 地鎮祭&焚き火テスト
こんばんは!
StandOut KYOTOの宮武です!
今週も第3回の "Weekly StandOut" 書いていきます。
毎週金曜21時更新、そろそろ書く方は習慣化してきました。
今週の内容は
①10月2週目のアップデート
②コートが減っている理由
です!
(先週の第2回の記事はこちら)
①10月2週目のアップデート
・建物の仕様検討(内装、設備)
・運営スタッフの体制検討
・地鎮祭
・焚き火フィールドテスト
今週はこんな仕事をしています!
10月14日、いよいよ着工するのに先立ち、地鎮祭を行いました!
建設予定地は今、更地になっていてこんな状況です。
地鎮祭といっても昨今の状況を考慮して、ごく簡易に(神主さんなどお呼びせず内々に)執り行いました。地鎮祭とは、工事をスタートする前にその土地の守護神を祀り、土地を利用させてもらうことの許しを得るための行事だそうです。
形式よりも気持ちが大事!ということで、末永く安心安全にやっていけるよう、お祈りしたいと思います。
いよいよ着工か…!と気持ちが上がってきますね。
ちなみに、写真中の松は今後も施設のシンボルツリーとして活躍してもらう予定です。なかなか立派で風情があり、この場所のルーツを残すようなかんじもして、個人的にはとても好きなんですよね。
そして、さかのぼること数日……
日もとっぷり暮れた週末の18時、現地にて…
焚き火フィールドテストを行いました!
いきなり何?焚き火?というかんじかと思いますが、StandOut KYOTOでは、建物の前の中庭部分を貸し出してちょっとしたアウトドアアクティビティが出来るようにしたら楽しいのでは??と計画しています。
世は空前のアウトドアブームですが、とはいえ装備をバッチリそろえて山奥のキャンプ場まで行くのはなかなかハードルも高く……もっと街中で気軽に楽しめる場ができれば、というチャレンジです。
そこで、そのアウトドアアクティビティの目玉?として焚き火ができたりBBQができたら楽しいのでは!?!?ということで、さっそく現地テストを行ってきました。
焚火台を用意して焚き火をしたり
テーブルとコンロを用意してBBQしたり
いやもう、非常に良かったです。
焚き火をながめたり、肉を食べたり、とても良い体験でした。これがクラブの日常になったら、それはもう最高なのでは…!?!!?という気がしました。
ちなみに、今回のテストは、煙や匂いが近隣のご迷惑にならないか?という点をチェックするのも目的だったのですが、その点でも問題なさそうです。建設予定地は住宅が密集する地域ではなく、角地で、近隣のお宅とも道を挟んで距離があるので、節度を保ってする分にはおそらく大丈夫なように思われました。良かった。引き続き、詳細な検討を進めていきます。
②コートが減っている理由
先週の記事で、日本全国のスカッシュコートの数は過去20年で半減していることを書きました。今週は、それはなぜなのか?それをふまえて、今後どうなりそうなのか?書いていきます。
コートが減る理由、究極的にはもうシンプルですが
「儲からないから」
残念ながらこれにつきると思います。が、それだけでは身も蓋もないので、もう少し掘り下げてみます。
もともと日本国内のスカッシュコートの大多数は「総合型スポーツクラブ」と呼ばれる大手スポーツクラブチェーンの店舗内に併設されています。総合型というのは、マシンジム・スタジオ・プール・風呂などなどを併設した大型スポーツクラブのことで、大手ではセントラルスポーツさん、ルネサンスさん、コナミスポーツさんなどですね。
歴史的に、日本国内へのスカッシュの普及は1990年代以降、総合型クラブがスカッシュコートを併設してくれることによって進みました。
当時は、総合型クラブ自体がアメリカに影響を受けたフィットネスブームで乗りに乗っていて、日本全国に出店また出店で拡大していったと聞いています。その際に、当時おしゃれでハイソなイメージのあったスカッシュを取り入れたらお客さんが増えると期待して導入してくれたのでしょう。
それから30年くらい経ち、老朽化した店舗の改装や移転などをきっかけにスカッシュコートをなくしてしまったり、店舗そのものが閉店したりして、コート数が減っている…というのが大きな流れかと思います。
何年も注視していますが、これら総合型クラブでのコート減少の流れは、加速こそすれ止まる気配は全くありません。個人的には、これ自体はおそらく今後も止めようがないのではないかと思っています。
なぜ止めようがないと思われるのか?
こちら↓は2021年4月に、ワールドマスターズゲームズの大会会場誘致のプレゼンテーションを日本スカッシュ協会様とWMG実行委員会様にさせていただいた際、スカッシュコート新築の背景として使った資料です。
↑左側の③にあるとおり、総合型クラブの方々も「長年スカッシュコートを運営してきたが儲からない」ということをよくよく理解しておられるのだと思います。
もともとスカッシュは、広くて高さのある大きな空間に専用コートを建てなくてはならず(一般の体育館などでは出来ない)、そのわりに競技人口も少ないので、ビジネスとしての収益性はどうしたって厳しいというのが実情のようです。
一人のスカッシャーとしては毎回とてもとても残念ですが、各クラブの方々もスポーツクラブ経営の専門家であり、長年の運営経験を踏まえての判断ですから、きっと何かのミスとか勘違いとかではないのでしょう。
↑左の話は、フィットネスクラブ業界の方々に聞いた話を総合していますが、④エニタイムフィットネスなど24h型のクラブがものすごく増えていて、総合型クラブは苦しい、というのも説得力があります。
30年前だって元々スカッシュで儲かるとは思っていなかったけどクラブに箔をつける目的で導入したのだ、という話を聞いたことがありますが、激しい競争の中、総合型クラブにもうそんな余裕はないのかもしれません。
今の時代のニーズにあわせた新しいフィットネスクラブがどんどん出てきている中、設備もサービスもどんどん変化していかないと衰退してしまうのは分かるような気もします。
そして結果として、⑤ここ10年は新設店舗でスカッシュコートの導入0、建替・移転時のコート消滅率100%ということになってしまっているんだと理解しています。あらためて調べてみてこの数字を出したときは厳しいな、と感じました……。
じゃあ総合型は減っていくとして、その総合型クラブのコートがどれくらいあるのか?というと、↑右側の円グラフにある通り、日本国内のコートの7割くらいです。
…めちゃめちゃ多いですよね。
これらの説をまとめると、
総合型クラブでは新規導入0
+
総合型クラブで消滅率100%
+
日本国内のコートの7割が総合型
=
7割のコートが消滅するのは時間の問題
という恐ろしい仮説が浮かび上がってきます。暗い話で申し訳ありませんが、残念ながらこれが現実であり、きっと来る未来なのだと思っています。
そして先週の記事で、コートが減っていくと「地域ごとにスカッシュが文化として消滅していく」のではないかと書きました。
本当にこのまま7割ものコートがなくなってしまったら……それはもうクラブの経営なんか成り立たない「砂漠」みたいな世界で、そういう意味でスカッシュは「絶滅危惧種」なのではないでしょうか……
暗い。暗すぎる。
でもその現状と未来に対して、
今ならまだなんとかなる!
なんとかできる気がする!
と信じているからこそ、このコート建築計画がスタートした訳でもあります。といっても、このすごい逆風の中であえて取り組もうというのだから、まずは現実をできるだけちゃんと直視して、今までの歴史に学ぶべきは学び、その上で新しいチャレンジをしないといけない。
ではこの現状に対して、どんなチャレンジをしてコートを作ろうと思っているのか?
それらの続きは来週以降、書きたいと思いますので、またご覧いただけますと幸いです。
それではまた来週!