時間

長い間、時間が経っていた。僕はおばあさんを見て正直戸惑いを隠せなかった。なぜなら僕が子供の頃おばあさんだったのに、おばあさんのままだからだ。(生きていれば100歳を超えているはず)
暫くしておばあさんはおもむろに、お久しぶりねえと言った。その後にあまり変わらないねと一言。僕はだいぶ変わったと言った。(だいぶおじさんになって、ぱっと見ただけでは分からないはず)ここで何をしてるんですか?と僕は聞いた。おばあさんは、あなたの忘れ物を届けにきたの。この子が迷いこんできたので協力してもらったの。迷いこんだ?どこに?と僕はおばあさんに聞いた。おばあさんはにやにやしながら狭間に迷いこんだの。時の狭間にと呟いた。時の狭間って何?と聞くとおばあさんは僕に差し伸べた。僕はその手の上に自分の手を重ねた。

続く

#小説

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