時間

あれから随分時間が経った。僕自身に色々ありこの物語を書くことができなかった。それでも書かない訳にはいかない。僕を支えてくれたあの6人の小人のことを。
6人の小人が1人減ったことについてまでは書いたと思う。その続きから。
山小屋の穴から落ちた。そこは真っ暗で何も見えないがどこかの洞窟のようだ。湿った空気が流れている。僕は暗いところが苦手だ。孤独には慣れているが、暗いところにいると孤独をますます感じる。僕は以前話したように自分の存在価値を重要視していないが、あくまでそれは他人から見た存在価値で自分が自分である存在価値は必要と感じている。その自分の存在価値を暗闇にいると感じられなくなり、自分が消えたように感じる。
暫くすると小人がわしに着いてきて下さい。と言った。僕はどうしたら良いかも分からないので着いていくこととした。暫くして気づいたのだが小人たちは風が吹いてくる方へ向かっているようだった。暫くすると別れ道があった。小人はどっちに行きやす?と僕に聞いてきた。僕は適当に左と答えた。小人は一瞬笑みを浮かべたように見えたが、僕が言った方へ何も言わずに進んでいった。30分ほど歩いたと思うがここに来てから時間の感覚がなく時計も持っていない為、時間の感覚がずれてきている。30分歩いたと思われる場所は行き止まりだったが扉があった。僕はその扉を開けた。その扉はまたあの場所に繋がっていた。

続く

#小説

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