時間

そこは改札も無くホームだけがある無人の駅だった。周りには草原が広がっており、その草原の先には山が見える。遠くには山小屋が見える。電車がそこで止まったので僕はそこで降りた。行く宛もないので僕らはとりあえず山小屋を目指した。山小屋は思ったより遠かった。山小屋まで続く道はくねくねしておりまるで蛇の背中を歩いているようだった。どのぐらい時間が経ったか分からないがようやく山小屋に着いた。僕はだいぶくたびれていたが小人たちは小さいのに僕より早く歩き疲れた様子も無い。山小屋は鍵が開いていたので僕らは中の様子を確かめた。中は薄暗かったがよくよく見ると部屋の真ん中に大きな穴が空いている。小人は突然さあこの穴に入るがす。と言ってきた。がす?と僕が聞き返す間も無く小人6人は僕を引っ張り穴に飛び込んだ。暫く落ちていたようだが柔らかな草むらの中に僕は落ちたように感じた。落ちた時に全く痛みを感じなかったからだ。僕は気づいた。僕は小人の上に落ちていた。その小人はぴくりとも動かない。僕が動揺していると小人がわしらはあなたの為に生きとります。気にせんで下さい。と言った。(喋り方がだんだん変わってきた)ぴくりともしない小人はいつの間にか消えていた。僕は何か十字架を背負った気分になった。7人から6人になったがまだまだ旅は続いた。

続く

#小説

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