時間

お願いしたいこととは、この誰も居なくなった世界を元に戻して欲しいということだ。男は低い冷たい声で話した。
僕が?と聞くと、男は君がこうしたんだ。君が箱を受け取り、それを開け、箱を無くし元に戻らなくしたんだ。男の声は段々と威圧的になってきた。あの箱を人々の存在価値が入っていたんだ。それが箱から飛び出し人々は、自分たちの存在価値を感じられなくなり、消えていった。僕はじゃあなぜ僕はいるんだ?と思ったが敢えて言うことは避けた。すると男はなぜ自分だけいるのか?と今思っただろ?と僕の心を読むかのように話した。それは君が特殊な人間だからだと男は呟いた。

続く
#小説

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