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Thrillme大阪公演10月8日12時開演 木村達也私×前田公輝彼

※私が犯罪や殺人を否定しているという大前提の上での感想です。


このペアは、未来が全くない。。。
どうしよう。最後に希望が一筋も見えなかった。
今まで見た中でも一番希望が無くて未来も無くて人生も無くなって、最後泣くかと思った。
怖すぎる。
例のごとく、スリルミーの作品中に起こった事件に関しては、許されるべきではないという前提で感想を書きます。


木村私。
多分この私は秀才なんだと思います。
天才ではなく、秀才。
頑張って頑張って頑張って、やっと彼の横にいられる。
だから頑張れる。
むしろそのために頑張ってる。
だからセリフにあった通り「“一歩”先」を考えてるだけにすぎない気がします。
他の私は、数手先を読んでそちらに誘導していく感じもありましたが、木村私はそこまでは考えられない。
だから例えば、一つ一つの犯罪を犯していくけど、その度に数手先なんか読んでいない。
この後は、きっとこうなる。
彼はこうきた。
それじゃ、こうしよう、そうすればこうなる。
次は彼はこう来るんだ。
という連続でしかない。
だから事件が起きた時も、司法取引とかまで考えていない。
眼鏡を落とせば、容疑者になって、そして犯人として2人捕まる。
でもその時彼は、私を突き放そうとした。
だから次の手をと思って司法取引に応じた。
という風に、一手ずつ先しか読んでいない気がします。
そして最後は壊れてしまった。
多分壊れたきっかけは、公園でもう二度と関わることがないと言われた時。
彼と一緒にいるためだけに頑張ってきた秀才が、その目的が無くなったと思ったとき、ネジが外れたように感じました。
取調室から護送車までの木村私の壊れ方が狂気です。
99年の歌、ところどころ微笑んでるようにみえたんです。
壊れた…と思って見ました。
とても悲しい恋だなって思いました。
人は人を強くも弱くも、良くも悪くもできる。
今回は、人を壊すくらいの恋があったんだと思うと、人が怖くなります。

前田彼。
この彼はサイコだ…。
こちらは天才。
福士くんと同じ系統かもしれません。
気品があり、話し方がとても穏やかな波のように、しっとりとしている。
特にこのペアは、強さはあまり感じなくて、真綿で首を絞めるようにじわりじわりと効いてくるタイプの圧です。
特に前田彼は、話し方がふんわりしている分、なかなか読めないのがまた不気味です。
でも彼は事件を起こした後は笑うんですよ。
木村私は常に不安そうな顔をしているのに対し、前田彼はそれはそれは幸せそうに笑うんです。
人と違うことをしている優越感、それを成し遂げてしまう自分への高揚感、目の前で起きている非日常への特別感。
それが彼にとって何よりも重要なんだと思います。
彼は私がいなくても生きていけるけど、自分を必死に追いかけてきてくれる私がいることが1つの優越感なんだと思います。
だからこそ、彼にとって「弟が邪魔」で嫌いなのではなく「自分が一番じゃないこと」が許せないんだと思います。
これは兄弟コンプレックスなんかじゃない。
自分が一番なのに、それを認めない父と認められている弟への憎しみ。
愛してほしいんじゃなく、一番じゃない事実が許せない。
だから弟を消したいんだと思います。
そしてこの前田彼は、最初から最後まで、私へ愛は渡さなかったように感じました。
木村私の愛は届いていなかったし、なんなら前田彼は向けられた愛に興味もなかった気がします。
このペアの報われなさは、この前田彼の一貫した「自分が一番」という感情が原因のような気がしますね。
木村私の最後の壊れていく様が本当に怖かったです。
こんな狂気もあるのかと。
結構洸平くんみたいに、優しく包み込むような私になるんじゃないかと予想して行ったのですが、マジで未来で消え去って絶望しました。
高笑いでもするんじゃないかってくらい壊れてました。
壊れていくタイプの私って初めてかもしれないです。
まぁ秀才っていう感じだと、壊れていくしかないのかな…。
素人の私じゃ分からないけど。
今までのペアは天才×天才だったけど、今回は天才×秀才だから、違うんだろうなって感じました。
あとこのペアはすんごい声質が合いますね。
デュエットした時の声質のハマり方が、この作品に限らず、私が今まで見てきたミュージカル作品の中でも、トップクラスで素晴らしかったと思います。
YouTubeではなかなかこの声質は再現できていなくて悲しくなります。
どちらも凛とした、まっすぐ伸びるような声質。
こんな作品でなければ、お2人ともヒーロータイプの声質なんでしょうね。
こちらのペアはもう一度演じられた時、また違うものになりそうで、興味がありますね。
ホリプロさん何卒再演を。何卒。
あ、WOWOWさんで放送でもよろしいんですが。
何卒。
あ、円盤だとなお嬉しいです。
何卒。何卒。

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