スタコネ Start-up's Voice|HOGUGU|花岡代表へインタビュー
『スタコネ』は、「スタートアップ」と「スタートアップを支援するサポーター」をつなぐプラットフォームです。
2023年8月にローンチし、たくさんの方にサービスに興味を寄せていただいております。日々『スタコネ』をご案内させていただく中で、「どんなスタートアップ企業が登録されているのか知りたい!」という声を頂戴することが多いので、『スタコネ』に掲載し、サポーターとマッチングされた企業様について、代表者様へのインタビュー形式でご紹介したいと思います。
リラクゼーション業界も、スマホで直接セラピストを呼べる時代に!
1.『HOGUGU』ってどんなサービス?
『HOGUGU』は、リラクゼーションセラピストと施術を受けたいユーザー様をマッチングするプラットフォームです。出張施術に特化しており、アプリから手軽に、ご自宅やホテル、会社にセラピストさんを呼んで施術を受けることができます。1時間後の施術から予約可能になっています。
現状(2023年12月時点)、22の都道府県でサービス展開しており、セラピスト登録数は2,300を超え、20,000人弱のユーザー様にご利用いただいています。
ユーザーのリピート率は約8割。リラクゼーション業界自体が非常にリピート率の高い業種ではあるんですが、『HOGUGU』はセラピストの施術の特徴やユーザーレビューを見て自分に合った施術を受けられますし、アプリから手軽に予約できるので、一度使っていただくと、多くの方に繰り返し利用していただいています。
2.『HOGUGU』をはじめたきっかけ
もともと出張リラクゼーションサロンを全国に展開しておりました。事業拡大の可能性を模索する中で、2015年頃にシリコンバレーでリリースした『Soothe(スーズ)』という、まさに『HOGUGU』と似たサービスが全米で急拡大しているという記事を目にして、それが2017年頃ですかね、その当時日本でも『Uber Eats』が上陸した頃で、様々な業界でいわゆるCtoCモデルの直接取引が主流となってくるのだろうと感じたのが『HOGUGU』構想のはじまりです。
リラクゼーション業界では、ユーザーは、お店が良くてリピートするというより、セラピストさんを気に入ってリピートする、という構図なので、根本的なビジネスモデルがCtoCなんですよね。つまり、お店は集客装置でしかなくて、この集客装置であるお店の壁を取り払ってクラウド化することができれば、ユーザーはもっと自由に最適な選択ができるし、セラピストは、直接ユーザーから予約をいただくことによってお店に差し引かれていた中間マージンを削減できるので、収入アップにつながるという世界が実現できるわけです。
また店舗側の立場でいえば、出張リラクゼーション店の運営には、オペレーションに様々なコストがかかるんですよね。フロントといわれる電話受付の人材コスト、セラピストが移動するためのドライバーにかかるコスト、こういったオペレーションコストを削減できるので、お店としてもセラピスト個人が直接取引を取り入れるメリットがあるわけです。
つまり、ユーザーにとっても、セラピストにとっても、店舗にとっても、このリラクゼーション業界に携わるみなさまにとって有益な事業モデルだと確信して『HOGUGU』を立ち上げました。
3.『HOGUGU』を立ち上げてぶつかった壁
当初は、「良いサービス、良いプラットフォームを作れば勝手にユーザーが増えるんじゃないか」という目論見がありました。しかしローンチ直後は、思うように新規ユーザーが増えていかない!という壁に早速直面しました。もともと自己資金でスタートしたのですが、新しいサービスを軌道に乗せるためには、マーケティング費用、広告宣伝費用がどのくらい必要なのかというところを綿密に試算できていなかったんですね。その状況を大きく改善できたのは、必要な資金を新たに調達し、適切なマーケティング施策を実行できたからだと思います。
実績ある経営者からの貴重な経営アドバイス。会員向けクーポンでLTVの高いカスタマー増加。
4.『スタコネ』を利用したきっかけ、期待したことは?
スタコネに登録している方は、経営者や資産をお持ちの方が多いと聞いていたので、HOGUGU』のロイヤルカスタマーになり得るんじゃないかという気持ちもあったのは正直なところです(笑)。
実際には、スタコネに登録したことで、シナジーが見込める企業様との提携や、出資のお申し出をいただくなど、ビジネス拡大に向けた取り組みにつながっています。大先輩の経営者の方からは、『HOGUGU』と親和性のある事業や広告戦略のアドバイスをいただいたりアライアンス先や経営ノウハウをお持ちの方など人の紹介もいただいて非常にありがたかったと思っています。
リラクゼーションやマッサージが好きな方からサポートや、資本参画いただくケースも多かったですね。業界の市場規模に可能性を感じていただいたり、「自分も使ってみたい!」「是非全国展開してください!」という応援のお声もいただきました。
5.『スタコネ』サポーターの印象は?
スタコネに登録されているサポーターは様々な属性の方がいらっしゃって、幅広い層の方に関心を持っていただき、『HOGUGU』を知ってもらえたことは大きな利点だったと思ています。ベンチャー企業を応援したいというマインドを持った方が多くいらっしゃって、そういう方はすごく親身になって、「自分の友人にも勧めておきました」とか「SNSで紹介しておきますね」という感じで応援いただけて、それもとても力になりましたし嬉しかったですね。
それから、スタコネ会員の方は、事前に当社のことを知っていただいた上でのピッチだったこともあり非常に会話がスムーズな印象でした。スタコネのプラットフォームで、事業に関して事前情報をしっかり共有していただいていたからだと思います。これまでは、ピッチをする際はだいたい1時間くらいとっていただいていたんですが、スタコネのサポーターさんに対しては30分くらいで終わることが多く、非常に効率的だったなというのが全体的な印象です。
6.『スタコネ』の利用で得られた成果
スタコネ会員様向けにクーポンを発行させていただいたことで、新規のユーザー様に多くご利用いただく機会になりました。新規顧客獲得という指標でいうと広告からの流入割合が大きく、クーポンからの割合は小さいのですが、ご紹介クーポンから入ってくるユーザーさんは、非常にLTVが高いというデータが出ています。やはり信頼できるところからの情報なので安心して使っていただいて、初回の体験が良ければ長くご利用いただけるということだと思います。
全国展開を視野にサービスエリア拡大中。多ジャンル展開、女性ユーザー拡大によりユーザー数20万人を目指す
7. 『HOGUGU』今後の展望
まず『HOGUGU』を全国津々浦々で利用できるサービスにする、全国のセラピスト、ユーザーが利用できるサービスに育てることです。またリラクゼーション業界は大きな市場ですので、今『HOGUGU』ではもみほぐしやオイルでの施術が中心になっているのですが、例えば整体、ストレッチ、ヘッドスパ業界など各ジャンルそれぞれニーズは増えているので、様々な技術をもつセラピストさんたちをもっと『HOGUGU』に呼び込むことで提供する施術のジャンルを増やしていきたいと思っています。
メニュー自体がどんどん増えていけば、利用する方の層も変わっていきますよね。今ユーザーの8割が男性なんですが、店舗でのリラクゼーション利用は女性も同じくらいいるはずなんですよね。自宅に呼ぶというハードルがあるにしても、お忙しい女性も増えてきているので、そういう方にもっと気軽に使っていただくために、ビューティーHOGUGUというか、美容に特化したメニューを展開するという構想も進行中です。
今(2023年12月時点)、約2,300人のセラピストが『HOGUGU』に登録していますが、3年後には10倍、20,000人を目指しています。20,000人という数字は、全国をカバーできる規模になるといことですが、セラピスト人口は国内で数十万人~百万人といわれておりますので無理な数字ではないと思っています。
ユーザー数も同様に、現状約20,000人の方に利用していただいていますが、3年後の目標としてはやはり10倍200,000人を目指しています。
今一番『HOGUGU』が利用されている地域は東京都港区なんですよね。セラピストさんが増えれば競合してマッチングしずらくなるのかというと、供給過多の時間帯もあれば不足しいている時間帯もあるんですね。『HOGUGU』の傾向でいえば、昼間の時間帯は需要に対してセラピストの数が圧倒的に多くて。みなさん自宅やホテルに呼んでリラクゼーションを受けたくなる時間帯は夕方から夜にかけてが多いんですが、夜になるにつれて稼働を控えたいセラピストさんが増えるので、需要は増えるけれど供給は減っていくというミスマッチが起こってしまう。どのエリアでどの時間帯にニーズが多いのかなど、セラピストへのレクチャーを行い効率よく稼働したいセラピストをサポートしています。この需給バランスの調整も将来的にはシステムでコントロールできるようにしていきたいと考えています。『Uber Eats』のドライバーさんはすでにAIロジックが組まれていると思うのですが、『HOGUGU』でも、供給の少ない時間、エリアではセラピストのテイクレートを上げる仕組みをシステムに組み込めれば需給バランスの調整が可能になると思っています。
(2023.12.15 インタビュー)
▼HOGUGUカスタマー用アプリ_iOS
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