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転機となったNewYork一人旅

2019年の9月

私は1人でNewYorkに行った

私にとってそれが初めての一人旅だった


その年の夏 
本厄だった私にこれでもかというくらい
嫌なことや悲しいことが続き

毎日が本当に嫌で仕事などで忙しく動いていないと涙が出てきてしまうほど辛い毎日だった

長く引きづらないのが取り柄だったのに
その時に関しては1ヶ月以上も引きづり
そんな自分に疲れきって嫌気がさしていた


そんなある夜、ふと思い立った


「一人でニューヨークに行こう!」


テレビ番組の「アナザースカイ」が昔から大好きで特にニューヨーク回は何度も見直す程

ニューヨークに行ったら絶対何か得られるはず

もう、何かに気持ちを懸けないと抜け出せない

そんな勢いでその日のうちに航空券の予約をした

今思えば職場にも相談せず日にちを決めるとか
社会人としてどうなんだ
やさしい上司は翌日、上手いこと公休に夏休みと有給を使って休みをくれた

この決意からNYに旅立つまで1カ月と3日

とりあえず
ホテルの予約とESTAの申請だけ済ませ

あとは一人だし何とかなる!

でも、唯一「Brooklyn」にだけは行きたいと思い、色々調べたが情報が少なく、やむなく
1日だけツアーを組む事にした

普段の海外旅行で
私は大のツアー嫌い。寄りたくない所に寄らされて美味しくないご飯に当たることも多い

せっかくのニューヨークでそれは嫌と思い
InstagramでNY在住の日本人によるプライベートツアーを見つけ、コンタクトをとった


こんな行動力あったんだな。私


学生時代は極度の人見知りだった私は
言語聴覚士という仕事を通して対人スキルがかなり上がっていた
英会話も習ったせいか外人とのコミュニケーションスキルも向上
でも正直、活かせるような生活はしていなかった


旅行中にこのスキルは大いに発揮された


現地滞在は丸4日。
依頼したツアーは3日目。
その他は、ほぼノープラン。


毎朝、ホテルから3ブロックほどの距離にあるWhole Foods Marketに散歩がてら朝食を買いに行き、食べながらその日の予定を決めた

天気がいい日には近くの公園で食べた

意外にもNYの朝は早く
7時にはマーケットも開き
公園には多くの人が寛いでいた

そして何よりイメージと違って
フレンドリーだった


お店の人に限らず
街を歩く人
電車で隣に座った人
公園で近くにいた人

旅行中、何度話しかけられたことだろう

通りすがりに
“そのピアスすごく可愛い!似合ってるわ”

電車で隣に座った女装した男性にも
“スマホケース素敵ね、どこのなの?
             私も欲しいわ”


日本じゃまず考えられない
不信感が先行してしまう


でも実際、NYで私は何人もの初対面の人とおしゃべりした
道案内などといった会話でなく、本当のおしゃべり

海外にいるという開放感と
日本語が通じない事で逆に隠す事ができない語学力により
恥じらいなんてどこかに消えてしまった

かなりディープな話もできてしまっていた

そんな中、公園でおしゃべりした
70代くらいの女性が言った言葉がすごく素敵だった

“失礼な事をする人にはそれ以上の失礼な事が他の人から降ってかかるわ
でも貴女は失礼な事をされた分、他の人にそれ以上の親切をしなさい
そしたらあなたはもっと素敵な女性になるわ”


すごく心に響いた


彼女は何気なく話していたけど
私には救いの言葉にさえ感じた


旅行中でも嫌な事や悲しい事は何度も思い出された
でも、日本にいる時より悲観的な自分は
居なくなっていた
知らない人にでも打ち明けられるほど自分をさらけ出すことが出来るようになっていた

普段、私はどちらかというと人に相談をしないタイプだった
職場でも特定の子としか遊ばず
プライベートに関してはある程度距離を保たせていた

人の目を気にしていたんだろう

でも、ニューヨークの人は違った
思った事を恥じらいもなくさらっと言える

これは唯一頼んだツアーの現地日本人の方も
同じ事を言っていた

その人は長くニューヨークにいるため
たまに日本に帰ったとき、ニューヨークのノリで街ゆく人に話しかけてしまったと話していた

もちろん、驚かれたらしい
でも、その行動
すごく素敵だと感じた


私にはまだそのハードルはすごく高い

でも、このニューヨークの旅を機に人との距離を少し縮められるようになった気がする

職場の先輩や後輩と飲みに行くようにもなった

一緒にスポーツをするようにもなった

髪型が変わったりしても
「髪型いいね!その髪型好きだよ」と話しかけられるようになった

ニューヨークの旅は
私を大きく成長させてくれた
 

旅行から1年
今の生活はすごく心地いい
嫌な事はやっぱり起きるが
相談できる人が増えたし
楽しく会話できる場所も増えた

この環境をずっと大切にしたいと思った

おばあさんの言葉をいつか
誰かにさらっと言える大人になりたい

              me;でした。

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