お財布をこっそり持ち帰ったあなたへ
今日、お店にディスプレイとして置いてあったお財布が、消えました。魔法ですね。魔法の仕業ですね。キスでもなんでもしますから、誰か魔法を解いてください。
こういうことは稀にあります、販売業をしていると。
稀にあるってことは覚悟できているし、稀にあるってこと、分かってはいるんですけど、なんででしょう。なんで、持ち帰っちゃう人がいるんでしょうか。
そのお財布でどこに行きますか?何を食べますか?どんな体験をしますか?
全部、全部だよ、盗んだお財布で買った今日のご飯。盗んだ財布で買ったプレゼント。全部そうなっちゃうよ。って思うんですが、そうは思わない人も世の中にはいるんですよね。
なんでしょう、悲しいというのか、虚しいというのか、このモヤモヤした気持ちはなんなんでしょうか。
お財布のことを思うと悲しいです。気持ちよく使ってもらいたかったよね。
これからそのお財布を使ってする買い物が、いい買い物なはずが無いのに、そんな買い物のために使われたくはないよね。
お財布を守ってあげられなかった僕たちにももちろん責任はあります。猛反省です。
ちゃんとお財布を愛してくれる人のもとにお財布を届けられるようにならなければ、と思いました。
もし、もしもあなたがこれを読んでくれたとしたら、魔法を解いてください。こっそりでいいので、ポストにでもいいので。僕にキスしてくれても魔法は解けるかもしれません。
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