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ひとり旅

行ってきました。ひとり旅。楽しかったな〜。
また思い出して余韻に浸るための記録です。
(書くこと多すぎて長くなっちゃった)

きっかけは本屋。「まず国内旅行から始めてみない?」という誘い文句に乗っかってみた。知ってはいるけど行ったことはない、みたいな場所たくさんあるしな、と。

調べ始めたはいいものの、なかなか1つのエリアに絞れないし、県は跨いでしまって移動距離が果てしない始末。であれば1人で電車を使って気楽に行こうと至る。

泊まる場所の確保と、行きたい場所の休みだけ調べておいたレベルの準備。あとはこんな感じのざっくりした旅程。

名古屋→出雲→松江→神戸

1日目

関西方面の新幹線久しぶりだな〜と思って姫路までの切符を買ったら10,000万円以下で買えてびっくりした。東京行きの新幹線高すぎんか?

窓から見える景色が新鮮でずっと見ていた。私の隣に座っている青年は神戸へラーメンを食べに行くらしく、雑誌をめちゃくちゃ読みこんでいた。

新幹線の道中
晴れとはいかないまでも、夏っぽさを感じる空だった

京都着いたと思ったら、わやわや人が乗ってきて一気に関西弁が耳に入るようになる。京都〜新大阪間が1番車内に活気があった。そこを過ぎるとまた静寂。姫路駅まではあっという間に着いた。

姫路からローカル線を乗り継いで、鳥取行き特急「スーパーいなば」に乗り換えるはずだったんだけど、切符を買うタイミングを逃して、suicaのまま乗ってしまった。(ちなみに鳥取駅はsuicaが使えない)

車掌さんから車内で切符を買ったけど、途中トンネルが多くてクレジットカードの読み込みができず、抜けたと思いきや、到着のアナウンスもしないといけないから一度運転室に戻り、何回か席まできてもらった。申し訳なかったけど、ありがたかった。

「スーパーいなば」には指定席があるから、新幹線とはいかずとも車両が長いんだろうと思っていたら、自由席と指定席が一両ずつしかなくて拍子抜けした。可愛いじゃないか。

ちょっと電車酔いして寝込んでいたら鳥取駅に着いた。
次こそは失敗しないように、と思って、次の電車である新山口行き特急「スーパーとき」の切符を買おうと思ったが、普通の券売機じゃ買えない。

窓口に向かったが混んでいる。乗り換えまで時間がないのにどうしよ〜と内心そわそわしていたら、前にいた親子が「どこへ行かれるんですか?」と。
(そわそわ感が外面に出てしまっていたんだと思う)
「出雲まで行きたいんですけど、切符の買い方がわからなくて窓口に」と言うと、「窓口横の券売機で買えますよ」と教えてくれた。神。
お礼を言って切符を買った。

鳥取駅は自動改札じゃなくて有人改札。suicaが使えないことといい、どこまでもローカル感が出ていて良い。初めての有人改札なので緊張しながら切符を差し出す。もう何百回とやってきました感満載の慣れた手捌きで切符を返す駅員さん。こっちがいやに緊張していたのが恥ずかしい。
ホームへ向かう途中、さっきの駅員さんが電車の発着アナウンスをしてた。めちゃイケボだった。

そんなこと思っていたら意外に発車まで時間がないことに気づき階段を駆け上がる。よく見ずに電車乗ろうとして、扉の開閉ボタンを押しても開かない。乗り遅れたか!?と思って焦っていると、後ろから車掌さんが「どこに行きたいの」と。

「出雲です」「じゃあこっちだよ」と言われ、振り返るとたくさんの人に見られていた。ホーム反対側の電車だった。回送電車に乗ろうとしていた私。自分で笑ってしまったし、車掌さんも笑ってた。

無事に乗れた、山場を超えたと思ったら急にお腹が空いてきた。でも車内販売はない。そして出雲まで2時間半かかる。仕方がない。

窓を眺めていると緑がいっぱいで癒される。目の前に迫る森林、少し開けた土地に出たかと思えば一帯が田園。首長いタイプの鳥ってほとんど見たことがなかったけど、割とたくさんいて(カラス、鳩よりも1番見かけた)田んぼに凛として立っている姿が綺麗だった。調べたらトキのようでした。

見飽きることのない青々とした田んぼ

森と田んぼの風景を往復していたらいつの間にか遠くに日本海が見えていることに気づく。テンション爆上がり。これが日本海か〜と思っていると魚を連想し、自分が空腹だということを思い出す。
気を紛らわせる為に持ってきた本を読む。自然光に当たりながら読む本って格別なんだよな〜と再認識する。

やはり外の景色が気になるので本を閉じる。だいぶ移動してきており、目の前は宍道湖だった。(「しんじ湖」って聞いたことあるけど最初読めなかった)
しじみが有名らしく、ほとりに日焼けしすぎてもはや読めない看板のお店がぽつぽつと立ち並ぶのが見える。
お腹すいたな〜と再々再々再々認識する。

そうこうしている内にやっと出雲に着いた。あとはラスト、ローカル線を乗り継ぐだけ。手を伸ばしたら届くところまできた、旅の目的の1つ、出雲大社。

到着したのが15時半とかだったので、参道もそこまで混んでいなかった。
鳥居をくぐると下り坂。本殿までの道が下りになっているのはとても珍しいタイプらしい。

本殿の裏へぐるっと回り、素戔嗚尊(八岐大蛇を退治した人)を祀ってある社へ向かう。決戦の時が近づいている、とかそういうわけではないけど、自分がやりたいことに一歩近づけるように背中を押してほしいと頼んでおいた。

本殿の裏へ向かう途中
蝉が元気に鳴いていて、私は元気に汗をかいていた

参道で出雲そばを食べられたらいいな、と思っていたけど、時間が遅くてどこも閉まっていたので、電車の時間までにコンビニへ行って軽く何か食べようと考えた。南下していくとコンビニが見えてきたけど、その向かいにある目立つ建物が気になって行き先を変える。

道の駅だった。車を使わずして道の駅に行くの初めてだった。中に入ると特産品がびっしり並んでいて、ここでお土産を買って帰ろうと決める。あれこれ吟味している内に電車の時間が迫っていることに気づき、慌てて出てきたは良いけど、結局自分の食べ物買えてなくて笑う。

道の駅
流石に初見で道の駅とは思わなかった

帰りのローカル線は特別仕様なのか、カウンター席みたいになっていて、迷わずそこに座る。さっきよりも晴れていて、外の景色が眩しい。

こどもたちが電車に向かって手を振っている。実はその光景を見るのは今回の旅で初めてじゃない。田舎の電車とこどもたちの関係性って非常に興味深い。というか、田舎の電車と人々の関係性。農作業をしているおじいちゃんおばあちゃんも手を止めて、こっちを見ている、なんてことが結構あった。彼ら彼女らの中では電車はどういう位置付けを占めているのか。

また出雲駅に戻ってきた。今回の旅で出雲が一番遠い場所にあるので、ここからはもう復路になる。松江へ向かうべく、特急「スーパーまつかぜ」の切符を買った。
時間がまだあるので軽食をとろうと今度こそコンビニに入る。やっぱりチキンが大好きなのでチキンを買う。
駅前広場で食べ終わり、電車に乗り込む。夕方の宍道湖も綺麗だった。

松江に着いた頃は正直かなり疲れていて、(何せリュックがめちゃ重い)まずは宿に直行した。一回寛いだら最後、絶対起きられないから座らないようにして、必要な荷物だけをトートバッグへ詰め替える。

向かった先は島根県立美術館。
日本の夕日百選に選ばれている場所。
宍道湖沿いに建っていて、湖に沈んでいく夕日が格別らしい。
夕日を見に来る人もいるから、閉館時間は日没後30分。
自然の摂理に従った営みが美しい。

この日は生憎曇りだったから夕日は見れなかったけど、美術館自体を楽しんだ。閉館時間が近いというのもあって、静謐さが増していた。
逆に音を立てたくなるくらいの。自分と作品しか存在していない時間だった。

宍道湖
次に訪れる時は真っ赤な夕焼けをみたい

もう少し見ていたかったけど閉館時間なので断念。夜ご飯はお寿司にしようかと思っていたけど、宿の温泉に早く入りたくてさっさと済ませることにした。

おでんを買いに行く途中、海岸公園みたいなところを通って行ったんだけど、近くに住んでいる人が散歩したり、ジョギングしたりしていて、この景色が日常に溶け込んでいるなんて、なんて贅沢なんだろうと羨ましくなった。

途中月が顔を出した

朝ご飯はホテルのバイキングがあるから、(めちゃくちゃ美味しそうだった)早起きして混む前に行こうと決める。
あとは何も決めずそのまま泥のように眠った。

1日目終