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2021年春アニメの感想

面白い作品多かった気がするのに盛り上がりがない雰囲気。
全てアマゾンプライムビデオで見られるものです。
ところどころにネタバレを含みます。


1 『オッドタクシー』

タクシードライバーのおじさんが主人公。
登場キャラクターは全て動物の見た目をしており子供向けアニメのような可愛らしさがある。

主人公の小戸川と乗客、友人ほか登場キャラクターに独特の会話のテンポやノリがあって聴いていて面白い。

ストーリーは1つの事件を軸に進んでいくので、しっかり内容を聴いて、見ていくと推理していくことができる。またYouTubeで補足のようなラジオドラマが展開されており、そちらも聴くことで物語をより正確に理解することができる。

ちょっとだけ頭を使うので推理ドラマや探偵小説やら軽いものでも触れたことがない人は疲れるかもしれない。

作中でほぼ解答を出してくれるのでOPとEDの時間に自分なりの推理をするだけでOKだと思う。それくらいの軽さで問題ない。

難点は配信がアマプラしかないこと。視聴者が限定されてしまいあまり話題になっていない気がした。


とても面白かった。春アニメでは1番よかったのではと思った。

2 『スーパーカブ』

スーパーカブはホンダの有名なバイクで、それに乗っている女の子たちの話。

アニメの作中で説明がなかったと思うのだが、なぜか一人暮らしをしている高校生「小熊」が主人公。

一人暮らしの生活感が全体的にグレーの配色で寂しさが凄かったのだが、スーパーカブを通じて友人と出会い、生活に彩りがあらわれていくというのが本筋だと思う。

おとなしそうな見た目と口数の少なさから真面目ないい子と勘違いしそうになるが「小熊」はそういうキャラクターではないので注意。

作中でクラシック音楽がBGMとして使われていたり、またバイクの動作音を聴かせるためかBGMがないシーンも多く、静かにアニメを鑑賞すると雰囲気を良く楽しめた。

このアニメを自動車業界に勤めている父が一番毎週楽しみに待っていたのがちょっとおもしろかった。

しっかりアニメを見ることができたのでいいアニメだと思った。

3 『Vivy -Fluorite Eye's Song-』

Vivy(ヴィヴィ)が略称。SFのジャンルのアニメ。

自立人型AIヴィヴィが主人公。テーマパークで歌を歌っている。

ヴィヴィの稼働している時代から100年後の未来に起こるAIによる人類の抹殺を防ぐために、未来からきたサポートAIと共に歴史の転換点に介入していくことになる。

AIによる反逆、暴走やら未来からAIが来たり歴史に介入したりと近未来SF的なストーリーの王道なのではないかというお話。

そういうSF要素とともにヴィヴィが歌うAIなのでところどころでAIが歌うシーンが披露されている。

画面が非常に綺麗に仕上がっている。OPをはじめ本編の魅せるシーンまで美しい映像が楽しめる。またAI同士の戦闘するシーンではアニメ『攻殻機動隊』のようなアクションがおこなわれており、動きもとても良いものだったと思う。

個人的にはストーリーが王道をいきすぎており、目新しい要素が感じられずストーリー中盤までの期待を終盤で超えることができなかったように感じた。

例えば近未来SF要素を含むアニメ『攻殻機動隊』や『PSYCHO-PASS』、「歌を使う」要素ならば『マクロス』シリーズのようなものを見たことがなかったなら『Vivy』全体の表現に感動できたと思うのだが、それらの既存の名作アニメに触れていた場合は楽しみ方が違ってしまうように思える。

なんとなく惜しい作品になってしまった気がする。個人的には「よくできている」以上の感想にならなかった。

ただSFの要素はわざと薄くしているようなのでそもそもあまり触れたことのない人に向けた作品と思われる。

キューブのカタチをしたサポートAIがポケモンのツンデツンデみたいに固まったり変形したりするのでツンデツンデが好きなポケモントレーナーは見ることをオススメします。

4 『ゾンビランドサガ リベンジ』

ゾンビがアイドルをしているアニメ。第2期。

『ゾンビランドサガ』1期は設定と内容の奇抜さで話題になっていたと思う。(脚本のつまらないほう、とか別アニメの風評被害もあったかもしれない)

今回の『リベンジ』ではタイトルのとおりリベンジすることから始まっている。何故かというと前作のラストの後に大規模ライブ会場で集客に失敗しているため。

前作のようにアイドル1人1人に焦点当てた話と曲のお披露目がおこなわれているが、今回は物語、ゾンビ、佐賀についての核心にせまる話が挿入されている。

前作に比べ突拍子のなさやギャグは少なめにされておりマジメなつくりなっているため、雰囲気が変わっている。

ファンの間で評価が分かれてしまったと思われる「佐賀事変」編はとてもよくできた歴史アニメ(風)になっており、明治期の動乱を生きた『ゆうぎり』のメイン回である。

ここだけ違うアニメのような雰囲気かつ他のアイドルたちがほぼ登場しないため他のキャラクターが好きなファンには不評と言う可能性もあるが、全体的に仕上がっているため私は好きである。

ただドラマ『JIN』のパロディのようなBGMは真面目な雰囲気にあっているけど大沢たかおの顔が浮かんできてしょうがなかったので悩みどころ。

2期は雰囲気は多少違っていても『ゾンビランドサガ』なのでまたよくわからないラストで終わってしまった。

私はあくまでアニメの視聴者に過ぎないので『ゾンビランドサガ』にそろそろしっかり終わって欲しい。

好きな話は上記で挙げた「佐賀事変」以外では第5話。
『星川 リリィ』メイン回で子役と歌で競う話。
少し生意気な少年がヒロインと触れ合う話はとてもいいよね。
同様の理由で『ハッカドール THE あにめ〜しょん』の6話「思い出のナーニー」も好きだった。


『ゾンビランドサガ』はぶっ飛んだ内容の方が好きなファンもいるのでバランス調整して頑張ってほしい。大変だろうけど。

5 『SSSS.DYNAZENON』

特撮原作アニメ第2作目。
前作は『SSSS.GRIDMAN』。

前作は見なくてもよい、と思っていたが見なきゃダメそう。前作登場キャラクターが出てくるので。可能ならば原作グリッドマンを視聴しておいた方がいいのは相変わらず。

前作同様のなんか不思議な雰囲気のするセカイ系の構築をしているため、1話の雰囲気が合わないなら見なくてOKだと思う。

青い髪の少年、「麻中 蓬」(あさなか よもぎ)が変なお兄さんの「ガウマ」と出会うところから始まる。

特撮原作アニメなので怪獣が出ます。何故かは不明。怪獣に対するモブキャラクターの反応も割と薄いため怪獣は当たり前にいたのかもしれない。

前作グリッドマンでは怪獣を作り出す陰キャ女の子と唆す悪いおじさんが敵だったが、今作では怪獣使い「怪獣優生思想」が敵。

怪獣を適度に倒しつつ、主人公たちの事情にも話を寄せていく。
こちらがほぼメインなので怪獣ぶっ飛ばしてスッキリ爽快!みたいな雰囲気のアニメではないので注意。

特撮は好きだしグリッドマン(特撮)もすきだしグリッドマン(アニメ)もすきなのだが、ヒーロー物の合体ロボは微妙にすきではなかったので、ダイナゼノン自体はそこまですきになれなかった。

『SSSS.』のシリーズのキャラクターはかわいいしカッコいいので好きな人はどハマりするのではないだろうか。

私はメインキャラクターの内の2人である
山中 暦(やまなか こよみ)
飛鳥川 ちせ(あすかがわ ちせ)がお気に入り。

無職と引きこもり、と言う点が仲間意識を芽生えさせる。

この作品もYouTubeでボイスドラマを公開していたので合わせて聴いてもらうと世界の雰囲気、キャラクターの距離感、雰囲気を感じることができる。ただし期間限定。見逃したなら諦めてBDを買うか、英語やら中国語、スペイン語の勉強をするしかない。

ちなみにDVD、BDには特典として限定ボイスドラマがあるらしい。ずるいぞ。

好きだけど人に勧めるか?と言われると困るアニメ。

6 『美少年探偵団』

西尾維新の作品、美少年シリーズが原作。

西尾維新、新房昭之、シャフトなので物語シリーズのような雰囲気で出来上がっている。視聴感は同じ。

違うのは主人公は女の子で周囲にいるキャラクターが美少年というところ。

美少年かあ、と食わず嫌いせずに1話を見れば物語かあ、と納得するはず。

「美」が話の中に組まれているからか画面が綺麗なシーンが多く眺める分にはとても楽しめる。

話は、まあ西尾維新作品なので納得できるようなできないような感じになるのでまあまあまあいつも通りなのではないだろうか。

OP 「Shake & Shake」のアニメーションがなかなかよい。
ダンスの動きが見ていて楽しい。

主人公の女の子はそこそこに性格が悪いので面白い。キャラクターそれぞれの魅力が強いので話は二の次でいいのかもしれない。

7 『憂国のモリアーティ』

『シャーロック・ホームズ』シリーズの有名な悪役「ジェームズ・モリアーティ」が主人公の作品。2クールある。

あの爺さんが主役かあ、と思って視聴してみると金髪の孺子(こぞう)がモリアーティだった。

恐ろしいことに中年であろうホームズ、ジジイのはずのモリアーティらメインキャラクターが皆んな若々しいイケメンキャラクターになっていた。

さらにMI6やジェームズ・ボンドまで登場する。視聴しながら頭がすごく混乱してしまった。なんだこのアニメ!?。

話はモリアーティらしく犯罪コンサルタントをおこなっていき
最終的にイギリスの差別的階級制度の撤廃を狙うというもの。だから憂国なんですね。

若干「必殺シリーズ」の雰囲気が感じられる構成。
中盤からホームズを探偵役として使っていくストーリーになっている。

お気に入りキャラクターは「チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン」。ホームズの原作小説だと小さなエピソードの悪役のおっさんだったのだが、『憂国のモリアーティ』ではイヤな感じの白髪メガネのイケメンになっていた。

モリアーティが純粋な悪役ではないため、ミルヴァートンが悪役らしく立ち回ってくれている。いいやつだ。

『シャーロック・ホームズ』シリーズは数々のドラマ化、アニメ化により様々なイメージのキャラクター達がつくられているが
モリアーティがクソイケメンという発想がなかったので度肝を抜かれた。ただまあドラマ『Elementary』では女性のワトソンだったりアニメでは犬のホームズがつくられているのでそんなものかもしれない。

OPアニメで割とかっこよく戦闘していたが本編ではそこまで立ち回るシーンはなかったのが残念。犯罪するのに喧嘩ばかりしていたらおかしいし当たり前か。

8 『ましろのおと』

津軽三味線の話。上記画像右の黒髪の子が主人公。

津軽三味線ってどんな感じだったかな、と思ったら1話を見てみるとああコレだわとわかる。

津軽三味線の音は強く、演奏しているシーンに単独で流れていてもとても締まって見えるのでとてもよかった。

クソ渋い爺さん(主人公の祖父)がOPでバッチリ映っているのは好印象。1つ目のOPは硬派なイメージで良いと思った。

津軽三味線引いているシーンにキャラクターのセリフやBGMがかぶるとかなり微妙になってしまう。津軽三味線、諸刃の剣のような性能。

主人公やプロ、大会の有名選手の演奏など違いはあるが津軽三味線の音だけがするシーンは全てよく見えてくる。すげえ。

主人公の声は島﨑信長さんで、静かに話す演技はとてもあっているように感じた。また東北地方の方言が声質と相まってなかなか聴いていて良いと思えた。

個人的には「マシュ!」と叫びまくるFGO藤丸が好きではないので静かに話す『ましろのおと』の演技は素晴らしく思える。

原作は連載途中の漫画のため、途中でアニメはおわってしまう。
終わり方があまりよくなく、続きが気になるか?という引きなので本当にこれでよかったのだろうか疑問。胸糞で終わらせてはいけない。

何気に女の子キャラクター達が可愛いのですがあまりアニメ本編には関係なかった。

9 『iiiあいすくりん』


モルカー枠。アイスのキャラクターたちがわちゃわちゃする。

お話の冒頭、ガチャの演出のように活躍するキャラクターが登場するためそこだけ見るのに力が入ってしまった。
このキャラクターはRなのかNなのか。

内容は完全に子供、おそらく幼児向け。眺めていると話が終わってしまうくらいの内容。

アイスの質感があるため店で掬ってもらうアイスが食べたくなってしまう。せっかくだし行くか、と思ったらこのアイスはサーティワンではなくブルーシールだった。

ブルーシールの店舗ってどこにあるんだ・・・?
沖縄以外だと横浜ワールドポーターズ店と池袋サンシャイン店がある模様。

そういえばあった気がする。

ブルーシール、たしかコロナ禍で沖縄県内向けの営業努力をして業績うんぬんって記事を見たことがあったので何気に頑張っている。

まとめ、および見てる夏アニメ

春アニメで人気がありそうだったのは他に『シャドーハウス』とか『東京リベンジャーズ』、『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』あたりだと思ったのですが、それぞれあんまり興味を惹かれなかったので見ませんでした。

春アニメを見た中でよかったなあと思ったのは

ストーリー、シナリオなら『オッドタクシー』
画面なら『Vivy』、『スーパーカブ』
OPアニメは『Vivy』、『美少年探偵団』『ゾンビランドサガリベンジ』
音楽、曲は『ゾンビランドサガリベンジ』、『Vivy』
音は『スーパーカブ(バイク)』、『ましろのおと(三味線)』

個人的に好きだったのは『SSSS.DYNAZENON』、『憂国のモリアーティ』。

今見ている夏アニメは

『かげきしょうじょ!!』
『ひぐらし卒』
『メイドラゴンS』

気になっているのは

『白い砂のアクアトープ』
『探偵はもう、死んでいる。』

おわり。

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