黒歴史抹消計画の契約書ひな型などについて
はじめに
自分にもしものことがあったとき、大切なコレクションはどうなってしまうのでしょうか。もしかしたらご家族が価値もわからないまま遺品整理業者に依頼したり、そのまま捨ててしまうかもしれません。
死後のことなので気にしないという方も当然いらっしゃるかと思います。
そして譲りたいと思っている人がいたり、せめて価値のわかる人へ譲りたいと考えている方もいらっしゃいます。
黒歴史抹消計画というサービスを展開してはいますが、こちらについては「ご家族に見られたくない」という内容について、適法に処分などをするためのものになっています。
もちろんそのためのハードルはかなり高いですし、その分費用なども高額になってしまいます。
この簡単な冊子(というよりコピー本)となるPDFファイルでは、ご家族に見られるのは致し方ないとしても、できるだけ安価にコレクションだけは価値のわかる人などへ譲るなどをしたいと考えている方に向けてのものです。
付属の契約書に書かれている法律上の言葉などをかみ砕いて解説し、どう完成させればいいのかなどを説明したものとなっています。
1.黒歴史抹消計画というサービスを展開したきっかけなど
黒歴史抹消計画というサービスを展開しているのですが、改めてどういった内容なのかを纏めたいと思います。
そもそものサービスの内容としては、自身が死亡した後のこととはいえ家族に秘蔵のコレクションなどを見られたくないと考えている方が一定数存在することから、その希望をどうすれば叶えられるのかというところが出発点でした。
当時、インターネットで検索をしてみるとちょっとした契約書のようなものを公開している方などもいらっしゃったのですが、法的に問題がないものであると断言はしにくい内容でした。
ご本人にとってはいわゆる戦友であったとしても、ご家族からしたら「どちらさまですか?」となってしまうため、実際に家族に見られたくないものをこっそり処分しようとするとトラブルの原因になってしまいます。
どうやって亡くなったことを知るのかという問題もあるため、こういったことをどのようにクリアしていくのかに頭を悩ませました。
また、当時は遺産整理業者さんがCMなどをしているのは耳にしていたのですが、いわゆる士業と呼ばれる人たち(弁護士・司法書士等)がこういった内容のサービスを展開しているようには見受けられませんでした。
現在は報酬が自由化されているとはいえ、契約書等の作成や出張などの日当を、他の業務の相場から計算するとあまりにも高額になってしまいます。
ちなみに司法書士の日当は1時間あたり5,000円が相場のため、たとえば遠隔地に赴いて処分などを行った場合は、交通費実費や日当だけで数万円をかるく超えることになります。宿泊する必要があれば宿泊費用なども加算されていきます(1日あたりの日当の上限を設けているケースは多いです)。
他にも日当とは別に作業料が加算されることになります。こちらについては遺産整理業者さんのウェブページなどにも相場が記載されています。
いわゆる食い物にされてしまう分野のため、それを牽制する意味でも先にサービス展開をしたうえで費用を設定することにより、法外な手続費用を請求されることがないようにと考えたうえで、当時はサービスを開始しました。
2.サービスの変化と実際
一人暮らしをしている方などの家に鍵を持っていない他人があがりこむことの困難さなどをクリアするために悩んだ末の方法として組み立てたサービスだったのですが、いくら法律についての専門職とはいえ第三者にいきなり頼むのはハードルが高いのではないかということは、サービス開始当時から思っていました。
もともとのきっかけは「戦友に託したい」と考えている方に対して、法的に問題なく希望を叶えるための方法を提供したいということだったので、それができるよう練ったうえで開始すればよかったのかもしれません。
しかし、1.にも書いたとおり、まず先にサービスの先駆者として認知していただくことで法外な価格を設定されないようにする意図がありました。そのうえで、戦友ではなく第三者に託したいと考える方もいらっしゃることを見越したうえで、よりよいサービスを検討する時間をいただくことにしました。
この記事を執筆するまでの間に問い合わせはあっても、実際に受託に至ったケースは少ないです。しかし、Googleアナリティクスをみるに、問い合わせなどはなくても一定数のアクセスがあることから、気になっている方がいらっしゃるのは間違いないと考えています。
どのあたりでひっかかっているのかは難しいところですが、どちらのサービスにしても決してお手軽な価格ではありません。
そこで,冒頭に記載したとおりご家族に見られるのは致し方ないとしても、できるだけ安価にコレクションだけは価値のわかる人などへ譲るなどをしたいと考えている方に向けての契約書のひな型を作成いたしました。
3.契約書とその内容について
以下に、ひな型や解説書のPDFファイルを乗せてあります。
ダウンロードしてお使いください。
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