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君にはそれしかできない

出来事はいつも否応なく起きる。
いいことも悪いことも、
ネガティブな感情も、
認めたくないことも、
起きるべくして起きる。
君の知らないどこかで。
君の身の回りで。
君の心の中で。

たとえば君が、
君の知らない間につくられ、
この世に訪れたように。
君がいつか
まだ準備もできてないのに
旅立たなきゃいけないように。

この世界に何かが起きて、
君はそれに対処して、
また何か起きて、
また何か対処して、
また何か起きて、
それに対処して、
また何かが起こる。

きっと君は、
ずっと永遠に、
それを繰り返す。

だから、疲れたら休めばいい。
君が休むことと、
この世界に色んなことが起きることには、
実は何の関係もないのだから。

何者かにならなきゃいけないわけじゃないし、
何者にもなれなくてもかまわない。
君が何者かということなんて、
君以外の誰かには、何の関係もない。
本当は、君が誰であろうと、
誰も興味なんてない。

誰かのアドバイスを受け入れたっていいし、
受け入れなくてもいい。
誰かにアドバイスしたっていいし、
しなくたっていい。
誰かを愛してもいいし、
誰も愛さなくてもいい。
誰かから愛されてもいいし、
誰からも愛されなくてもいい。

そこには何も意味なんてない。
何も意味なんかなくてもいい。
でも、別に意味があるならあってもいい。
意味があってはならないわけじゃない。

もしも神様がこの世界をつくったのなら、
完璧な世界をつくっただろう。
でも、実際にはそうじゃなかった。
矛盾だらけだ。
完璧でないこの世界の中で
完璧な存在になることはできない。
それに、
そんな神様から僕らがつくられたのなら、
僕らが矛盾してないわけがない。
でも、君が世界は完璧だと思っているなら、
そんな世界にふさわしい
完璧な存在になればいい。

世界にいいことしか起こらないようにすることも、
世界に悪いことが起きないようにすることも、
君にはできない。
それができるとしたら、
それはその世界が
君の意志だけでつくられているときだ。

そう、君には意志がある。
でも、君の意志は君だけのものにすぎない。
一方、世界は
君の意志だけでつくられてはいない。
意志を持っているのは君だけじゃない。
だから、
誰にとっても「いい」ことや「悪い」こと、
君にとって「いい」ことや「悪い」こと、
誰かにとって「いい」ことや「悪い」ことが
どこかで起きる。
そのことと、君の意志の強さや正しさは
何の関係もない。

君は起きた何かに
「いい」とか「悪い」とか言うけれど、
君が「いい」と言おうと、「悪い」と言おうと、
起きることは起きるし、
起きないことは起きない。
だから、起きることを全部
「いい」と言っちゃえばいい。
もちろん、起きることを全部
「悪い」と言っちゃったっていい。

君にはただ、
君が今どう思うかを
自分で決めることしかできない。

それを「自由」と呼ぶこともできる。
それを「限界」と呼ぶこともできる。
答えはない。
でも、どうしても答えが必要ならば
答えは君が、自分で決めればいい。
答えは君が、自分で決めるしかない。

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