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【MLBトレード】リッチ・ヒルとジーマン・チョイのSD入り

 SDがPITからリッチ・ヒル(残り半年)とジーマン・チョイ(残り半年)を獲得しました。PITはジャクソン・ウルフ(残り6年)、エスチュアリー・スエロ(残り6年)、アルホンソ・リバス(残り4.5年)を獲得。


〇ファーストインプレッション

 SDがワカの離脱で空いていた枠を埋めるヒル、クロネンワース不調の1Bを埋めるchoiを獲得。弱点を少ないコストで補強しました。PITは確実にレンタル選手を売り切りました。

〇SDサイド

 獲得時の期待以上のパフォーマンスを見せたワカが1ヶ月くらい離脱しており、ローテの残り1つを埋める必要がありました。バックエンドスターターとして働けるうえにオフにFAになるヒルはベストフィットでしょう。ヒルは36歳にして先発ローテに定着した2016年以降、徐々にパフォーマンスは落としています。しかし、今年43歳にして4点台ローテーション投手として機能しており、ローテ4、5番手を埋めるには十分です。もっとも、炎上癖があるのでレギュラーシーズン残り2ヶ月という期間、ローテを守り切れるかは未知数だと思います。

 ファーストも本来であればユーティリティとして輝くはずのクロネンワースがファースト専門に近い選手となり、しかも打撃不調。チョイは怪我から復帰後に絶好調なので助けになりそうです。補強自体は合理的ですがクロネンワースとエクステンションしながら、彼の持ち味を殺すような起用をせざるをえなくする編成はやはり疑問です。三遊間が長期契約でロックされているほか、セカンドもキムが怪我したようですが、それほど長くないようですし、ほどなくセカンドに戻るでしょう。チョイの補強が必要になる状況が不味いという見方もできるでしょう。

 

〇PITサイド

 QOの見込みがないレンタル選手を売るという王道の動きでした。個人的にジャクソン・ウルフは90mph前後のファストボール、80mph台前半のチェンジアップ、大きなスライダーが持ち味でコントロールもいいのでバックエンドスターター候補として期待できると思います。個人的には、ヒルとチョイくらいのレンタルトレードで獲得できるレベルの選手ではないと思うので、上手くやったのではないでしょうか。

 スエロはインターナショナルFAの2年目17歳。当たれば大きいロマン枠でしょう。リバスは今季AAAでキャリアハイのOPS1.000超。マイナーでは一貫して一定のスタッツを残し、今年は特に好調でライナー性の打球の割合が多いのが特徴です。MLBで一定の出場機会を与えれば、TBのルーク・レイリーやOAKのライアン・ノダように開花する可能性は十分だと思います。

〇総評

 SDは今ある穴を確実に埋めました。今年プレーオフを目指すうえでは、着実な補強と言えます。しかし、エクステンション済のクロネンワースのポジションを補強しており、そもそもチョイの獲得が必要になる状況としていること自体が課題のように見えます。PITはウルフ、リバスというMLBで即使えそうな選手を獲得できたのでよかったと思います。もっとも2人ともしばらく使って戦力にならなければDFA要員でもあると思います。将来性未知数のスエロと合わせて全員当たらない可能性も低くないと思いますが、レンタル選手で買った籤と思えば悪くないパッケージです。

※画像はMLB公式


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