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【MLBトレード】フアン・ソト、ジョシュ・ベルのSD入り

 SDがWSHからフアン・ソト(残り2年半)、ジョシュ・ベル(残り半年)を獲得しました。WSHはマッケンジー・ゴア(残り6年)、CJ.エイブラムス(残り6年)、ロバート・ハッセル(残り6年)、ジェームズ・ウッド(残り6年)、ジャーリン・スサーナ(残り6年)、ルーク・ボイト(残り2年半)

〇ファーストインプレッション

 ついにフアン・ソトが動きました。マッシブな見返りになるとの予想でしたが、サービスタイムが短くて実績のあるメジャー・リーグプレイヤーはゼロなので一目はSDが勝っていると思います。WSHはFAまで残り2年半時点でのソトのバリュー低下のリスク、特に今季守備面でのパフォーマンス低下の長考を見せている点を考慮して割り引いた形でしょうか。

〇SDサイド

 今までダルビッシュ獲得にもスネル獲得にも傘下上位3人のプロスペクトを守りましたが、今回のトレードでは卒業したゴアにエイブラムスを加えた2人を投入。さらにロバート・ハッセル、ジェームス・ウッドを投入し、プロスペクトパッケージ最下位が、インターナショナルプロスペクト上位で最速102mphのスサーナを放出しました。個人的にはここまで派手なパッケージは見たことがありません。

 ただ、それでもなお、ソトの方がバリューが高いということですし、今年、来年、再来年と保有可能です。デッドラインを経たラインナップのアップグレード幅は前例を見ないものになりますし、タティスの復帰も考慮すればプレーオフ進出を確実にした一手と言っていいでしょう。前の記事で示した通り、どれだけの見返りを渡してもソトを獲得した時点でトレードは勝ちです。一方、ファームシステムの状況を考慮すれば、ワールドシリーズ制覇が至上命題です。

〇WSHサイド

 FAまで残り2年半を控えての放出となりました。WSHから見れば、15年440Mの契約を拒否され、オールスターの移動にもチャーター機を拒否したこともあり、放出以外の選択肢はなかったのかもしれません。ソトクラスの選手を放出する場合、そもそも見合う見返りは存在しないことから、淡々とセルハイを狙うという観点からは今回の見返りは妥協できる範囲内ではないでしょうか。あとはMLB選手として獲得したボイトを上手く転売できれば、再建は一段と進められそうです。

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 一方、2016年デッドラインのときにCWSがクリス・セール放出を拒否して粘った結果、オフにはモンカダとコペックをはじめとしたパッケージを得ることができました。今回のトレードは当時のモンカダのようなモンスタープロスペクトがいなかった点が唯一の懸念点と言えます。

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〇総評

 SDはプレーオフ進出はもちろん、プレーオフで勝ち抜くことも想定した布陣を築くことができました。また、2023年も戦力を維持できる点、大きなトレードとなりました。放出した対価に見合うどころか、収支としてはプラスのトレードだったと言えます。WSHは、ソトのバリュー低下のリスクを回避して、セルハイをしたという意味では妥協できる範囲内だと思います。

※画像はMLB公式


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