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【2022TDLレビュー】SDは意図せざるオールイン?

 SDは今回のトレードデッドラインでフアン・ソト(とジョシュ・ベル)の獲得にファームシステムをの上位を軒並み差し出しました。さらにヘイダーとドルーリーの獲得やホズマー放出にも少なからずプロスペクトを用いました。まさにソトがFAになる2024年オフ、もう少しいえばダルビッシュやスネルの契約が終わる2023年を絶対的なワールドシリーズ制覇のターゲットにしたいところ。

〇SDの主要なトレード一覧

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※ Pro Rkはプロスペクトランキングの略。MLB公式のランキングを用いている。全は全体の順位。#は旧所属における順位。外は旧所属TOP30外

〇レビュー

 2022年TDLのみを単体で見れば大成功だったと言えるでしょう。フアン・ソトに多くを出しましたが、ソトの価値を考慮すれば相対的には小さいものです。また、ヘイダー、ドルーリーも獲得し、脇を固める選手の質も大きく上がったのは間違いありません。一方、ファームシステムはほぼ枯渇したので単にフルシーズンでのプレーオフ進出に留まらず、ワールドシリーズ制覇が至上命題になるでしょう。

 一方、これが本当にやりたかったことなのかという感はぬぐえません。2017年オフにエリク・ホズマーと契約した当たりからタティスのデビューに合わせてのコンテンドを意識したと思われますが、当時は目先の勝負と中長期的な競争力の持続を両立できるような編成を目指したと思います。途中経過についての詳細は割愛しますが、これが2014年オフから再建を始め、長い期間をかけてMLB随一のファームに再生したプレラーの作りたかったチームだったのか極めて疑問です。

〇TDL直後のチーム状況

 TDL翌日に大勝した後に5連敗。持ち直したものの、TDL後に5勝6敗(現地8月14日時点)は先行き不安です。さらに8月下旬に復帰予定でブースト要員として期待されたフェルナンド・タティス・ジュニアが禁止薬物の使用により80試合の出場停止となり、想定していた戦力の伸びがなくなったのは懸念されます。また、同地区首位のLADがTDLを挟んで12連勝しており、地区優勝は既に絶望的。プレーオフでのリーグ突破も困難な状況に見えます。

〇2022年以降の見通し

 ソトの保有期間は2024年オフまでですが、クレビンジャーは2022年限り、ダルビッシュとスネルは2023年限りです。現実的なサイクルを考えると、2023年まではコンテンダーとして勝負し、2023年オフか2024年TDLでソトを放出して、ファームのリストラを行うといったところでしょうか。マスグローブやマチャド、タティスの契約中期をブリッジイヤーにする印象でしょうか。2024年オフまでソトをホールドして見返りがQOのみになるという事態は避けるのではないかと思います。その頃にはQOもなくなっているかもしれませんしね。

※画像はMLB公式


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