見出し画像

【MLBトレード】アロルディス・チャップマンのTEX入り

 TEXがKCからアロルディス・チャップマン(残り半年)を獲得しました。KCはコール・ラガンズ(残り5.5年)、ロニ・カブレラ(残り6年)を獲得。

〇ファーストインプレッション

 AL西地区を走るTEXが弱点のリリーフを早めに補強。まだまだ枚数を増やしに行くと思いますが、まずは1人実績十分のリリーバーを補強できました。KCはレンタルリリーバーでラガンスを獲得できたのは大きいです。

〇TEXサイド

 地区首位のチームながらリリーフ防御率はリーグ12位の4.37とやや苦戦していました。とはいえ内訳をみると今回放出したラガンス(24.1IP 5.92ERA)と、6月5日にオプションされたジョナサン・ヘルナンデス(21.1IP 6.65ERA)の2人が極端に悪いだけでその他の投手は悪くない成績です。リリーフのfWARもリーグ7位と防御率に比して悪くない数値です。

 ただ、コンテンダーとして優勝争い~プレーオフ争いを戦い抜くうえで頼りない陣容であるのたしかです。今回、ラガンスの枠をチャップマンに代えただけでリリーフ全体として大きなアップサイドが見込まれ、巧い立ち回りに見えます。コンテンダーの立場ですしリリーフは数がモノを言うのでデッドラインまでにもう2人くらいリリーフを獲得するのではないでしょうか。

〇KCサイド

 レンタルの選手でラガンスを獲得できたのは大きな成果だと思います。個人的には先発で活きる投手だと思いますし、バックエンドスターターであれば務まる程度のポテンシャルは昨年既に示したと言っていいでしょう。移籍後の扱いは分かりませんが、右打者に有効なチェンジアップを活かすためにも絶対にスターターとして育成すべきだと思います。ロニ・カブレラは人数合わせに近いですが、こちらもルーキーリーグながら17歳にして結果を残しているので時間はかかるかもしれませんが、ロマン枠として十分でしょう。

〇総評

 TEXはコンテンダーとして淡々と弱点を消しにいったという印象で要領のいい立ち回りと言えます。見返りもファームシステムを傷める選手ではありませんでした。ラガンスを先発として育成しきれなかったためにレンタルリリーバーのために出すのはやや惜しいものの、放出を後悔するほどではないと思います。逆にKCはレンタルリリーバーでラガンスを獲得できたメリットを十分に享受できるよう、しっかり育成することが再建の第一歩となるでしょう。

※画像はMLB公式


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?