2023年TDL、売る選手がいなさ過ぎるOAK
2022年オフにマナエアとショーン・マーフィーを売り切って完全再建1年目のOAK。チーム成績こそ再建チームのそれですが、個々の選手に目を移すとルッカー、ノダ、ルイーズは戦力になりつつあります。先発投手はJP.シアーズくらいで厳しいところですが、若手が経験を積む段階とも言えるのでまだ悲観する必要はありません。ソーダーストロム、ザック・ゲロフも昇格し、プロセスとしては順当だと思います。一方、トレードで売りさばきすぎた影響で今夏のトレード放出候補は寂しいものとなっています。
〇先発投手
ポール・ブラックバーン(残り2年半) 放出可能性:D
怪我がちながらローテに留まっている間はバックエンドとして計算できるパフォーマンスを示しています。ただ、アップサイドが無いわけではないですし、もう少しトレードバリュー上昇を待つ公算の方が大きいでしょう。想定見返りは、傘下TOP30内のプロスペクト2人+他0~1人の2~3人程度。2014年オフTBによるジェレミー・ヘリクソン放出と同程度を想定。
〇リリーフ投手
藤浪晋太郎(残り半年) 放出可能性:A
先発としては1試合平均6自責点と振るいませんでしたが、リリーバー転向後は徐々に成績が向上し、7月はK%が47%超、xwOBA.201と主戦リリーバーとなっています。想定見返りは、傘下TOP30外1~2人です。2019年デッドラインSEAによるハンター・ストリックランド放出と同程度を想定。ただし、1年契約終了後にFAではなく岡島秀樹投手のようにFAまで6年間保有権がある場合、想定見返りは、傘下TOP30内1人を含む1~2人です。2021年デッドラインCHCによるアンドリュー・チェイフィン放出と同程度を想定。
〇野手
ジェイス・ピーターソン(残り1年半) 放出可能性:C
打撃そこそこ、守備もそこそこのユーティリティー。バウンスバック待ちで2023年オフや2024年デッドラインまでトレードに出さない可能性も十分にありそうです。想定見返りは、傘下TOP30内1人を含む1~2人です。2017年デッドラインMIAによるアデイニー・エチェバリア放出と同程度を想定。
〇総評
数的には少ない状況です。一応、1年半以下(2024年オフまでにFA)の選手を主にピックアップしましたが、このほかにも該当する選手はいるものの、トレバー・メイ、トニー・ケンプ、アレドミス・ディアスらは売り物にならないと考え、候補から外しました。
一方、2年半以上3年半以下(2025~2026年オフにFA)のブラックバーン、ロレアノ、セス・ブラウン、カプリーリアンらは今放出するよりもトレードバリューが上がるタイミングを待った方が明らかに賢明なので候補から外しました。
OAKはあらかたトレードバリューのある選手を売り切ったので今後はMLS2~4年の選手をトレード市場に出せるレベルにパフォーマンスを向上させるとともに、中堅選手を1~3年契約でFAで獲得のうえ、転売要員とすることでソーダーストロムらが主力化するタイミングに向けてMLB readyなプロスペクトを獲得することが再建のカギになると思います。同様の狙いで2022年オフにアレドミス・ディアスを獲得して早速失敗の臭いが漂いますが。。。
あと取って付けたような言い方になりますが、本拠地移転という大事があるのでそちらが編成に悪影響を及ぼす懸念も十分にあるでしょう。
※画像はclutchpointsより
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