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【MLBトレード】ハンター・レンフローのLAA入り

 LAAがMILからハンター・レンフロー(残り1年)を獲得しました。MILはジャンソン・ジャンク(残り6年)、エルビス・ペゲーロ(残り6年)、アダム・セミナリス(残り6年)を獲得。

〇ファーストインプレッション

 MILはレンフローが残り1年であることや、外野の若手・プロスペクトが多いことから売りさばくことを優先したのは整合的だと思います。LAAは比較的小さな見返りでレギュラー野手を獲得し、2023年勝負に向けて補強できたとは思いますが、中長期的にすべきトランザクションであるかは疑問。

〇LAAサイド

 既にアーシェラ、タイラー・アンダーソンを獲得し、補強に積極的なLAAがレギュラー野手を補強。トレードの見返りも大きなものではないので、単体で見れば御得だと思います。ただ、レンフローの補強でやっと外野のレギュラーが埋まりつつあるという状況に過ぎず、ウォードがレギュラー並に働けなければトラウトとレンフロー以外の外野は控え以下というくらい層が薄い状態です。デッドラインでもレンフロータイプはあまり需要がないのではないでしょうか。転売の効く保有期間長めのBチームレベルのリリーフを獲得して転売狙う方がよかったのではないかと思いました。

〇MILサイド

 レンフローの放出は、FAまで残り1年であることに加え、3年前のイエリッチのようにエクステンションするほどのパフォーマンスは見込めないことや、外野の若手・プロスペクトが多かったことから自然な動きでしょう。LFイエリッチ、CFギャレット・ミッチェルは確定的で残りもテイラー、ルイーズがいて、チュレインを外野起用することも可能です。さらにロスター外にフレリック、ウィーマーが控えています。若手主体の編成が不安であればFAで単年のベテランを加えればいいのでレンフローを売ったこと自体に価値のあるトレードです。

 獲得した選手はいずれも投手。ジャンクはマイナーでソリッドな成績。平均93mphに届かないながらもそこそこのスライダーと優れたコマンドでバックエンドスターターくらいはいけそうです。2022年はAAAでERA4.64でしたが、所属リーグPCLの防御率は5.40と極端に打高だった点を踏まえれば傑出度は悪くありません。ラウアーくらいにはなれるのではないでしょうか。ペゲーロも平均96mph出ますしリリーバーとして即戦力です。いずれの投手もMILの投手育成力を考慮すると、平均以上のパフォーマンスを出せる投手になる公算は小さくないでしょう。2人ともオプションがまだ2つあるのでロスターの柔軟性も損なわれません。1年でFAになるコーナーフィルダーにしては儲けた印象です。

〇総評

 それぞれニーズを埋めたとは思いますが、MILの方が大分得をしている印象です。ジャンクとペゲーロは天井こそ限られるものの、最低限は見込めますし、MILの投手育成力からすると伸びる可能性も高そうです。LAAは40人枠が1つ空いたので、そこを短期契約のFAで効果的に埋められれば、ワイルドカード狙いと転売の両面を見据えた編成に向けて悪くないのかもしれません。ただ、毎年同じような継ぎ接ぎ編成を繰り返しており、浮上するイメージがわきません。
(アップ後追記)レンフローの調停額は予想で11M超えるんですね。尚更、MIL持ちになりました。というか、MILはトレード放出できなかったら11M払うつもりだったのでしょうか?もっとも調停は保証された年俸ではないので春季キャンプ前にDFAすれば、支払い義務は30日分だったか一部になったと思うのでそのように処理しようとしたのでしょうか?

※画像がMLB公式


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