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【2022TDLレビュー】ロスタークオリティ向上のWSH

 WSHはフアン・ソトとジョシュ・ベルの放出により、多くの若手、トッププロスペクトを獲得し、一気にロスターが若返りました。ストラスバーグの契約はともかくとして、コービンの契約が終わる頃には勝負したいところです。2024年前後をターゲットにするという意味では、ちょうどSDと入れ替わる形でしょうか。

〇WSHの主要なトレード一覧

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※ Pro Rkはプロスペクトランキングの略。MLB公式のランキングを用いている。全は全体の順位。#は旧所属における順位。外は旧所属TOP30外

〇レビュー

 フアン・ソトをFAまで2年半を残して放出。見返りはソトのバリューに届くものではなかったものの、プロスペクトを卒業して間もないゴア、エイブラムスと合わせて実質的に4人のTOP100プロスペクトを獲得できました。残り2年半の間にワイルドカードのチャンスでもあるのならまだしもノーチャンスに近い状況だったので、ソトの怪我やパフォーマンス低下のリスクを回避したのは正解だと思います。前年度獲得したジョサイア・グレイとルイーズと合わせて主力になりうるプロスペクトが複数集められたのは今後に向けて悪くないと言えます。

〇TDL直後のチーム状況

 既に今年はジョサイア・グレイやルイーズが主力として出場機会を確保しています。ここにエイブラムスやゴアが加わるでしょうし、ケイド・キャバリもローテに加わることでしょう。既にデビューした選手は、いずれも1年目だったり、デビュー直後ということもあり、爆発的な活躍は見せていませんが、経験を積めば開花する公算が大きいポテンシャルを有していると思います。未デビュー組も含め、昨年のLADとのトレード、今年のSDとのトレードで得た若手選手たちが2年目以降に開花すれば、再来年あたりから戦えそうな陣容に見えます。

 上手くいけばテシェイラの見返りだったマット・ハリソン、アンドラス、ネフタリ・フェリスらを主力にして2011年にワールドシリーズに進出したTEXのように、前年夏と今夏のトレードが将来につながる可能性は十分にあるでしょう。WSHが獲得したトッププロスペクトは概ね当時のアンドラスよりもポテンシャルの高そうなプロスペクトばかりのように見えませんか?

 とはいえ、多くが主力クラスに成長してもなお層の薄さは否めません。勝負のタイミングでFAによりローテ、レギュラー格を補強する必要もあるでしょう。タイミング的には、コービン契約が終わる2024年の2023年オフにコービンをリリースして、同年オフから勝負に向けたFA補強を行うといったプランでしょうか。意外に勝負の時期は近そうです。

※画像はMLB公式


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