RIZIN24を明日に控え、皇治の勝利を願う新生K-1ファンに言いたいことと新生K-1の現状について

4連休の最終日にK-1大阪大会があって明日はRIZIN24です。

中4日で大規模なイベントがあるとお腹いっぱいですね。

さて、明日のRIZINメインカードは那須川天心対皇治なのですが、このカードが決まってからTwitterで新生K-1信者と思われる方々の皇治に勝ってほしいと願うツイートをよく目にしました。

これについてですが、はっきり言って恥ずかしくないの?と言いたくなります。

気持ちはわかりますよ。

K-1を離脱した皇治のベストバウトの一つが対武尊戦でなぜこの試合かと言われれば圧倒的な攻撃力を持つ武尊の攻撃を真正面から受けきって判定まで持っていったからです。(ダウンは2回したけど)

もし明日天心が皇治を瞬殺したら間違いなく「天心は武尊より強いのは明らかだ」というコメントが流れるでしょう。

だからそんな事言われたくないから皇治に勝ってほしいと願うのでしょう。

しかし、皇治が他団体との対抗戦を熱望し、K-1から実際に離脱する事になりそうなとき、あるいはRIZIN参戦が決まったとき、新生K-1ファンの方々は皇治にそっちに行ってもがんばれよ!とエールを送っていましたか?

私の目に入ってきた範囲では肯定的なコメントはありませんでした。

それが武尊と因縁のある天心と試合が決まったら急に掌を返して都合よくファイターを利用すんなよというのが私の意見です。

それともう一つ、君たちは武尊を馬鹿にしているの?と聞きたいです。

本当に武尊を信じていれば、別に皇治を天心が瞬殺したところでだからなんなの?くらいに思っているはずです。

また、皇治に勝ってほしいと願う新生K-1ファンの思想がこれで明らかになりました。

それは天心対武尊は別に実現しなくていいと思っているということです。

もし明日皇治が天心に勝ったら那須川天心対武尊というカードの価値は間違いなく下がります。

というかもうやらなくていいよねという声がかつてないほど大きくなります。

だから明日天心が負けるのは新生K-1を除く格闘技界全体から考えれば最悪のバッドエンドなのです。

とにかく新生K-1のファンに言いたいのは皇治を応援する理由が皇治という一人のファイターに純粋に勝ってほしいという気持ちであれば良いですが、武尊と天心に絡めた理由で応援するのはダサいから辞めたほうが良いし、皇治にも武尊にも失礼だよということです。


話題は変わって先日のK-1大阪大会ですが、この大会の結果へのファンの反応を見て、新生K-1は新しいステージに上ったと感じました。

これまで新生K-1は主催者側もファンもある程度試合前に台本があってそのとおりに進む興行がほとんどでした。(ヤラセと言っているわけではありません。)

わかりやすいのは初代スーパーフェザー級のトーナメントは卜部兄弟の決勝での対決を煽る流れが映像でも流れていたし、卜部兄弟もコメントしていたし、ファンも期待していたし、実際にそのとおりになりました。

そうやって時には疑惑の判定も絡めながら新生K-1のストーリーを作り、観客を満足させていました。

しかし、今回の大会は波乱ばかりが起こった新生K-1初めての興行になりました。

特にエキシビションを挟んだ ラスト3試合は明らかにAサイドが決まっていたし、その後のストーリーまで用意されていました。

MIO対高梨であればシュートボクシングの女王であり実績も華もあるMIOがここで勝利し、新しい女子の主役の一人になるというストーリーが見えていました。

江川対椿原は江川の復帰戦であり、ここで勝って階級をあげて武尊への挑戦もファンの中には期待する人もいました。

メインの安保瑠輝也対山崎は安保がこの試合に勝ったら一気に二階級あげて木村ミノルとの対戦を呼びかけていましたし、朝倉未来のYou Tubeでも挑発めいたことを言っていました。ファンは木村対安保という極上のカードを楽しみにしていましたし、主催者側の作りも苦労人山崎の大願成就よりも若き王者安保のさらなる高みへの挑戦をメインに推すような作りでした。

結果はMIO、江川、安保全員敗れました。

新生K-1としてのストーリーはぶっ壊れてファンも落胆しているかと思いきやファンはこの結果を肯定的に受け止め、次のストーリーを楽しみにするようなコメントも多かったです。

これは新生K-1としては非常に大きいことで、これまで勝ってほしい方に勝ってもらわないといけない不安定な状態であったのがどちらが勝っても正解となる状態になりつつあるということです。

そしてこれが完全なものかどうかはやはり象徴である武尊が敗れたときに勝った選手を受け入れられるか否かにかかってきます。

おそらく次回もしレオナが武尊に勝っても新生K-1ファンはその事実を受け入れられるのではないかと思います。

そうなると運営側としては非常に楽で、実力がある程度同等で話題性のあるカードを組んでおけば勝手に選手が答えを出してくれることになります。

また、今回武尊が才賀紀左衛門とエキシビションを行いましたが、今までのエキシビションに比べイベント後に話題に上がることが少ないような気がします。

これはつまりリング上での勝敗にファンは集中しているということで、これもいい傾向だと思います。

新生K-1が年内に予定してるのは次回福岡大会と日程未定の両国大会です。

福岡では武尊が出場し、両国ではおそらく武居が出るのではないかと思います。

ここで波乱が起きても前にすすめるかどうかが新生K-1の今後を占うと思いますが、とてもいい流れになってきているのは間違いないです。

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