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酒の十徳、労働による緊張と解放

こんにちは。SSKC岩田です。

先日、焼き鳥と日本酒が美味しいというお店に出かけたのですが、
そこで頂いた日本酒が本当に美味しくて。
1杯しか飲んでいないのですが、
その後1週間くらいは余韻に浸れるくらい幸せな時間でした。

少しリッチなお店なので毎月のようには通えませんが、
定期的に通えるような生活を送りたいなと、
つまり「お仕事頑張ろう」という気持ちになりました。

この美味しいお酒と食事が生活への気力に繋がるという体験は、きっと皆さんも様々なかたちで経験されているのではないかと思います。
(もちろんお酒以外でも!)

では、昔の人のお酒との付き合い方はどのようなものだったのでしょうか。今と同じく、労働には付きものという存在だったのでしょうか。


①狂言「餅酒」で語られる酒の十徳

人間国宝である狂言師の山本東次郎さんが日経新聞のコラムにて、下記のようなことを書かれています。

また酒には、狂言『餅酒』で称(たた)えられるように十徳がある。「百薬の長、寿命長遠、旅行に慈悲、寒気に衣、推参にたより、孤独を慰む、徒労の疲れを癒(いや)す、憂いを払う、位なくして貴人に交わる、万人と楽しむ」。狂言ではつい飲み過ぎての失敗もあるが、酒のもたらす幸福はより豊かで、私たちの心を喜びで満たす。

※太字は記事作成者による加工です

餅と酒 能楽師狂言方 山本東次郎
日本経済新聞
2015年1月10日


「餅酒」は室町時代の狂言のようですが、室町時代末期には「酒道」という文化がうまれ、茶道や華道と同じように礼儀作法があったようです。

ここで紹介されている十徳と先ほどのわたしの体験を照らし合わせると、お酒を飲むことで「憂いを払う」「徒労の疲れを癒す」といった効果を感じて、気力がわいてきたのかもしれません。

会社の忘年会でいえば、徒労の疲れを癒す以外に「位なくして貴人に交わる」という効果を期待して行われていた風習なのかもしれませんね。

②江戸時代の随筆「百家説林」で語られる酒の十徳

江戸時代にも酒の十徳について、随筆「百家説林」では
「礼を正し、労をいとい、憂をわすれ、鬱をひらき、気をめぐらし、病をさけ、毒を解し、人と親しみ、縁を結い、人寿を延ぶ」
と語られています。

先程紹介した「酒道」は江戸時代には定着していた文化のようですが、「礼を正し」という表現は、酒道の影響もあるのかなと想像してしまいます。

緊張感と解放感を上手く使う

室町時代や江戸時代の酒の十徳を見ていると、緊張感を上手く解放するために「お酒」を使う、という付き合い方をしていたのではないかと思いました。

疲れ、孤独、憂い、病、・・・
これらが発生している時は、解放感というよりも重たく、個人の身体にずしっと重りが乗っかっているような、そんなイメージを持ちます。
それらを解放して体も心も柔らかくすることで、人と親しくし、縁を結ぶことが出来る訳です。その解放感無くして、飲ミニケーションというのは難しいのだと思います。双方が「礼を正す」必要がありますね。

「仕事」や「働く」という行為もどちらかと言えば緊張感ある行為です。時には、お酒などで緊張を緩めてあげるといいかもしれません。わたしも無意識のうちに心身ともに強張っていたのでしょう。日本酒1杯でほぐされました。

ちなみに、お酒だけではなくジュースや食事などでも、糖分による緊張感の緩みというのを体験できると思いますので、それぞれが飲食したいものを手に取って互いの時間を共有するのも素敵だと思います。

それでは皆さまもどうぞ、楽しいお酒時間を!🥂

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