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715「出世払い奨学金」に賛成 学問は資産 形成するのにローンを恥じることはない

 政府が貸し付け方式の奨学金の充実に力を入れるとの方針に同感です。
 勉強は何のためにするのか。自立した人生を送るため。不学の者をなくすことことは国民国家の基盤。民主主義の基礎です。
何を勉強するかは個人の自由。高等教育は18歳以降ですからその費用を当人が負担するのが当然。親に出させるのは筋が通りません。親に出してもらう場合も借りることにすべきです。返済を受ける親は老後の安心を得ます。
親に借りられない者には政府が貸す。これが奨学金。そう考えれば、返せるようになるまで待つのが自然の姿。「出世払い」が望ましい。
年収が300万円超えたら返すのが政府案。まあいいのではないでしょうか。
 これとセットにすべきことが二つあると思います㋑。
一つは社会人の義務を果たす。つまり社会保険料。特に国民年金保険料。学生だから特別扱いはよくありません。猶予を受けたままで年を取れば老後の年金が少ない。それもまずいでしょう。アルバイトしない学生は奨学金の中から保険料を払うべきです。国民皆年金ですから。
 もう一つは返しきれない者の場合。もしその人の親に資産があってそれを残して死亡した場合。その相続財産から優先的に政府が返済を受けることにするのです。親の資産や所得格差が子どもの勉学機会に差をもたらすのはよくありません。それが奨学金の理由の一つでもあります。相続からの返済はこの解消にも役立ちます。
 努力したけれど返し切れず、相続も受けずに生を終える者がいたら? 同じ日本国民なのですから固いことは言わない。お互い様。こういうときに憲法25条1項の出番です。
 
 最後に奨学金の利子は実質ゼロが望ましいですね。つまりインフレ連動金利。それが可能な資金は公的年金積立金。200兆円ともいわれる公的年金積立金の安全運用として奨学金こそふさわしいと思いませんか。若者が勉学に励み、国民経済興隆に寄与することになるのですから。

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