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388傾いた家?!

気温は高いが、風はめっきり秋の気配になってきた。速足でなければ、散歩してもさほど汗をかかない。
夏の間、子どもの家族といっしょに食事などをすることが多く、ついつい若者並みに食べて、体重がリバウンド気味。ダイエットのための散歩を再開するのにふさわしい時候になった。
特段決まったコースはなく、手っ取り早く言えば、できるだけ外出機会を作り、地下鉄での一駅、二駅分を歩くというきわめて単純な方法である。墨田区の菊川に用があって出かけた。住吉駅まで真北に15分ほど歩き、そこで都営新宿線の西向きに乗って菊川駅までは一駅。しかし家から目的地までの全部を歩くと、方角的には北西方面。直角三角形の原理で距離的には7掛け程度になる。電車賃の節約と併せて、得をした気分になる。
ちなみに家内はこうしたことはしない、彼女はまず住吉までもバスに乗る。それから地下鉄に乗り換える。徒歩のボクに比べて、彼女はバス代と電車代を支払う。
「歩くなんて時間の無駄よ」とおっしゃるが、ボクに言わせれば、ダイエットのためにダンス教室に通う方が、時間的にも経費的にも無駄だと思う。
この生活感の違いは折り合うことがないだろう。ということでそれぞれ自分の流儀を貫く。
歩くことにはそのほかのメリットもある。徒歩だと好きな個所で立ち止まれる。つぶさに観察できるわけだ。
この日、ある個所で立ち止まった。向かって左側に戸建て住宅。右側に小ぶりなマンション。変哲のない風景だが、少々違和感。じっくり観察して分かった。二つの建物の間の隙間が不自然なのだが。上に行くほど広がっているように見えるのだ。そこで撮った写真だ。
隙間の広がりをどう解釈するか。二つの建物とも垂直に建っているとする。すると左側の戸建て住宅の柱が少しだけ内向きに立っているか、さもなければ右のマンションの壁が上に行くほど狭まる構造であることになる。どちらも日本ではあまり見かけない。北欧で中世の木造中層住宅が、柱の間隔が上に行くほど広くなるよう、わざと垂直をはずして建てられているのは見たことがある。間口を小さくして固定資産税を節約する手法と聞いた。
写真の建物ではどうか。万一、マンションが右側に傾き、あるいは戸建て住宅が左に傾きつつあるならばたいへんだ。ただし、それだったらとても住んでいられないだろう。区役所だって危険建築物としてなんらかの手段を講じるだろう。
「お宅は傾いていませんか」。町内会だったらそういう質問もありだろうが、通りすがりの身では出すぎだろう。ボクの錯覚と思うことにした。でも気になるなあ。

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