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780韓国の司法判断 経験に照らせばその裏に仕掛けがないか見極めが必要

ちょっとだけ安堵した。でも楽観は禁物。
今からほぼ10年前のこと。長崎県の寺に泥棒が入り、「観世音菩薩像」を盗み出した。県指定の重要性文化財でもあり、罰当たりのとんでもないことだ。
その盗人が韓国人であり、韓国に持ち帰っていたことが判明した。犯人を逮捕し、没収した仏像とともに引き渡すのが通常の外交関係。韓国政府も一応はそうしたポーズを示したが、そういう常識的は“反日無罪”の国では通用しなかった。韓国内の某寺が、「仏像はもともと当寺の所有物であったのを日本人が奪い取って行ったものだから、窃盗ではなく、自力救済で奪い返した義挙である」と言い出した。

こうなるとまともな議論は通用しないのが、彼の国。

その寺は韓国政府を相手取り、「日本に返すなどもってのほか」と訴訟を起こした。その主張がすごい。
今からおよそ700年の昔、14世紀の特定されない某日に、何者かに盗み出されたものと思われる。当時倭寇と総称される強盗団が暴れていたと伝えられるから、その被害の一つであるとの推測が成り立つ。それを前提とすれば、日本の寺が保管していた仏像がその奪われた仏像と同一である可能性がないではない。よってその仏像の所有権を主張することができる。

幼稚園児並みの屁理屈だが、韓国の地方裁判所が認めたのだ。

これには韓国政府もさすがに驚いたのだろう。韓国の高等裁判所に控訴したところ、裁判所が判決で地裁の一審判決を取り消した。
14世紀に倭寇事件があったのが史実だとしても、韓国の寺が奪われたとする仏像と長崎県の寺が所蔵していた仏像が同一であるとの証明がされていないこと、また仮にそれが証明されたとしても、長崎の寺は長年平穏に保有していたのだから、とっくに取得時効が成立している。

当然すぎる判断。でも韓国の寺は韓国の最高裁に上告した。その判断はどうなるか。

韓国との間でもめている外交関係は基本的にこの構図。

無理難題でも相手が日本なら仕掛けてみよう。争論を嫌がる日本は引き下がってくれる可能性がけっこうある。こういう認識が行き渡っているからダメもとでやってみる。
これに日本政府が下手に迎合するから弊害がどんどん広がる。慰安婦しかり、戦時労働しかり。いい加減にピシッとしておかないと、そのうち「14世紀の倭寇について日本政府は謝罪せよ。そして賠償金を支払え」と言い出すよ。
今回の事件も高等法院(韓国最高裁)の判決までは確定しない。ぬか喜びさせて日本の世論の沈静化を待つ、あわよくば認識が甘い日本の総理か官房長官が登場した時点で、「これで終わりにするからと謝罪文を出させ]、次にそれをテコに「日本の歴史教科書を書き換えさせ」、さらに「日本政府と企業からカネをふんだくる」。でもそれでは終わらず、次の仕掛けにつないでいく。
無から有を生みだす錬金術でもあるのだが、何度繰り返しても引っかかる。そのたびに日本人に自虐心が上塗りされていく。
失敗を教訓にしない政府って何だろう。

政府の使命は自国民の生命、財産を守ることと一般に言われるが、それには”名誉”も含まれているはずだ。

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