カニってガニでしょ。
カニってガニじゃないですか?
ねえ、そうでしょ。
そんな顔しないでください。
カニってね、ガニなんですよ。
こんなことに説明も何もないと思いますが、ここまでで書いていることが一切理解できていない少数の人達にご説明しますね。
結論から言うと、この世にあるすべての図鑑にはカニは存在しません。
試しに皆さんの手元にある動物図鑑で節足動物のカテゴリから十脚目短尾下目のページを開いてみてください。
淡水域に住むサワガニ、モクズガニ。深海に住むズワイガニ、タカアシガニなどすべて「○○ガニ」と表記されています。
もうわかりましたね。
我々が「カニ」として認識しているのは、すべて「ガニ」なのです。
多くの人が使うカニという言葉が指すものはこの世に存在せず、その言葉の中には何も詰まっていません。カニみそ(正しくはガニみそ)でさえ。
つまり「カニ」という言葉は実体を伴わない架空の概念なのです。
「カニ」という空き缶をいくら傾けても、ポタージュに置き去りにされたコーンのような概念はいつまでたっても落ちてこないのです。
ガニ道楽、ガニ雑炊、ガニ工船、ガニエ・ウェスト。
今世界に存在するすべての誤植を速やかに(速やがに)上記のように書き換えるべきです。
しかし、世に蔓延る誤字すべてを正すなんてことは僕一人では現実的には不可能です。
だから、これを読んだ皆さんだけでも「カニはガニである」という事実としっかり向き合い、偏見を払拭していただければ僕としては満足です。
あと、最近「お前ちゃんと働いてる?」みたいなことを聞いてくる方がちょくちょくいますが、僕しっかり働いてます。
泡を吹きながら社会を横歩きで進んでいます。
よろしくお願いします。