データ復旧のパターン
お仕事でデータ復旧を依頼されることがある。データ復旧といっても状況は様々だ。ここ1週間のうちに依頼されたデータ復旧について記載してみる
PCが立ち上がらなくなってしまった。データが大事なのでデータを取り出してほしい(その1)
PC(~中略~)取り出してほしい(その2)
USB内部のエクセルデータをうっかり上書きしてしまったが、上書き前のデータをなんとか戻せないか
SDカードに保存した写真が見えなくなってしまった。PCにつないでもエラーメッセージが出て表示されない
PCがウイルスに感染したとかでサポートセンターに電話を掛けた(!)ら、デスクトップのデータがすべて消えてしまった。遠隔は途中で切ったが、消えてしまったデータを戻せないか
こんなにデータ復旧の問い合わせが一気に来るのも珍しいのだが、実はデータを取り戻すためにはパターンがあり、無料のデータ復旧ソフトはたくさんあるものの、用途によって使い分けないとうまくデータが取り出せない。上記のパターンではどのように対応したかを備忘録的にメモしておく。
1.のパターンは、OSのシステムが破損してしまったパターン、もしくはPCがストレージ以外の問題で起動しないパターンで、この時はPCを分解してストレージを取り出してあげればよい。MacbookやChromebookのようにストレージが基盤に張り付いていると難しいが。
2.のパターンは…ストレージそのものの破損でPCが起動しなくなってしまった場合だった。この場合、ストレージの物理的トラブル(異音がしたり、カツカツと繰り返し音を立てていたり、数秒でモーターが止まってしまったり)である。これが一番厄介。フリーソフト等ではデータが取れない。昔はヘッダーの交換+チップの移植なんかで治せるパターンがあったが、今はそうもいかないのが多いので、どうしても復旧させたいデータの場合はデータレスキュー専門サービスに直行、である。
3.のパターン。Word、Excelは意外と上書きしても、編集途中のファイルが自動保存されていたりする。通常は上書き、名前を付けて保存してファイルを閉じると、その自動保存ファイルは消えるのだが、一度ストレージに書き込まれたデータなので、復旧ソフトで取り出せるパターンがある。このパターンの時におすすめなのはRecuva。
https://www.ccleaner.com/ja-jp/recuva
Recuvaの詳細検索は、このテのトラブルが起こった際、データが取り出せる可能性が高い。ファイル名不明の場合、[ ]で囲まれた数字のファイルがたくさん生成されるが、その中に目的のデータが見つけられることが多い。ファイルのサイズを頼りに当てをつけて開いてみるとよいと思う。(逆にファイル名がちゃんと取れた文書ファイルは破損してしまって読めないことが多いが)
4.のパターン、USBメモリ、SDカードがエラーで開かない(セッションが間違ってる云々のメッセージが出たりする)場合は復旧天使が優秀
こちらのUSBメモリ復旧はフリーソフト。認識はしてるがマウントできないドライブに関しては、かなりの高確率で元の状態で読み込めることが多い。
5.に関しては、そもそもその前段に問題があるが…。大容量のデータを一気に消した場合、データの復旧が難しいことがある。そのうえ、WindowsのCドライブの復元となると、まあたいていうまくいかない。それでもあきらめきれないパターンの場合は最終手段としてDiskDiggerを使う。
(英語版しかない)
セクタ、クラスタレベルでデータの解析を行ってくれるソフト。すごく時間がかかるが、望みのデータが取れるかもしれない。
さて、せっかくの記事なので、生成AIさんに同じような質問してみた。
やっぱり生成AIの使い方を間違っている気がしてならない。
こんなのもある。(使ったことはない)